昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

人吉のうどん職人さん

当方、人吉の温泉が大層気に入り、早朝から一ッ風呂浴びてサァ朝食。

ところが同僚から「このホテルの朝食、消費税込1050円は高い」と横槍が入る。
彼によると、途中のサービスエリアに美味しい麺屋があるらしい。
彼は、個人的には我が社にあってもトップクラスの土地持ち、大金持ちのくせに、妙なところがケチだ。
当方、未だ麺類が美味いサービスエリアなど遭遇した事がない。
半信半疑どころか、二信八疑だったが、同僚は自信満々。
てな訳で、いかにも涎が出る程美味そうなホテルのバイキング朝食を見送り、早速出立。

最初のサービスエリアに到着したのは午前8時頃で、我々以外の客は皆無。
たかが食券を買うだけなのに、自動販売機がデジタル音声で矢鱈とややこしく指示する。
同僚からは「ラーメンが美味い」とのリコメンドだが、流石に朝からはキツイ。
ここはおとなしく、かき揚げうどん430円を注文。
ここで登場したうどん職人さんは、何とどう見ても近所のオバチャンズ二人組。
頭巾と手袋は装着しているが、顔付きは如何にもド素人風が漂う。
マニュアル通りに、時間を計りながらうどんを湯に浸し、丼に移し、火薬やネギをパラパラ。
最後にサラリと麺つゆを入れて、「ハイ一丁上がり」。
時間にして、わずか数分間しかかかっていない。
これに七味トウガラシと、天カスを大量に放りこんで、いざいざ「イタダキマス」

ところが、こんなド素人料理が意外にも美味い!
朝食としては、安いし、大いに満足。
どこからか大量に仕上げる麺と、インスタントのダシ、干からびた火薬があれば、あんなオバチャンズでも、一流食堂のかき揚げうどんに負けない程のうどん料理が味わえる。
あれだったら、当方が厨房に立っても間違いなく同じ味が出せるはずだ。
そう考えると、うどんってそんなに難しい料理ではないのだろう。

うどんなんて、駅の立ち食いが一番うまいと感じる事もある。
名古屋の△本屋煮込みうどんは3千円以上、○庭うどんも場所によっては千円以上するものもある。
そんな馬鹿な!たかがうどんですよ。
ラーメンもそうだが、どんなに味に拘りがあろうと、どんなに高価な具を使っていようと、本来は一番大衆的な食べ物のはず。
気難しい職人さん無用!
小難しい能書き無用!
当方は、五百円以下のうどんが好きだ。

日本一のラーメン屋、「麺所くるり」を再訪したが......

市ヶ谷駅から歩いて10分程にある、「麺所くるり」。
いつも長蛇の列が出来る大人気店で、ラーメン好きには全国的によく知られた存在だ。
3年前の8月、初めて訪れた時には、そのコクの深さに大感激した覚えがある。
http://blogs.yahoo.co.jp/saraam_s/50530363.html

昨日は花の金曜日、英語で言えばTGIF。
会社のメンバーと飲みにでもと思ったが、終業時間に珍しく熱心に仕事をしている間に、誰もいなくなってしまった。
「一人で豪華なディナー」となったので一念発起、「麺所くるり」で美味しいラーメンを食べようと思い立った。

タクシーを飛ばして件のラーメン屋へ。
6時半過ぎに到着すると、既に20人ほどが並んでいる。
ほとんどが学生で、当方の様なオジサンはわずかに二、三人。
相変わらず回転が悪く、ほとんど前に進まない。
女学生連中は、ペチャクチャとお喋りしながら、上品ぶって少しずつ食べるので、取分け遅い。
内心では、「お前ら、こんな行列のできるラーメン店には来るな!」と毒づきたくなる。
やっと店に入れたのは、1時間以上経過した午後7時45分。

注文は、焼豚タップリと卵入りの特製ラーメン950円。
大盛りでも価格が一緒なのは前回と同じだが、100円値上がりしている。
また椅子も、一席分増えて七人掛けとなっている。
それでも尚、店内で更に10分程は待たないといけない。
先客を見ると、ほとんどの連中が大盛りを注文しているが、誰も完食していない。
前回とはエラク違う。

やっと席について注文の品が来たのは、午後8時。
ところが、どうも勝手が違う。
しかし、店員二人に「貴方の大盛りです」と断言されると、「そうだったかなぁ」と自信がなくなってしまう。
納得できないまま食べようとしたら、僕の前に並んでいたアンチャンが「これは違う」と言いだした。
やはり、店員が前後の注文を間違えていた。
これはプロにはあるまじきミスで、ラーメン店としては大減点!

肝心の味の方は、三年前に比べると更にコクがある。
と言うより、ドギツイ。
先客が完食しなかったのも、宜なるかな
食い意地が張った当方ですら、このまま全部食べたら間違いなく腹の調子が悪くなると思い、五分の一程残してしまった。
食べ残しは、ラーメン大好き人間にしては極めて珍しく、当人もここ数年記憶にない。
また前回感激した、ジャスミン茶のサービスもなくなっていた。
しかも当方の焼豚は、薄く小さいショボサで、味もマズイ。

長年恋焦がれていた恋人に三年振りに会ったら、すっかりブスになっていたような気分だ。
「ここは、もう二度と訪問する事はないなぁ」と、誠にガッカリ。
勇名を馳せた後すっかり凋落した「汐留ラーメン」に続き、また一つ、胸躍るラーメン屋が消えてしまった。

酒を飲む

体質的に酒は強くない。
飲むとすぐに真っ赤になる。
何とか言う、アルコール分解酵素がないようだ。
外国人が、昼間からぐいぐいワインを飲みあげるのとえらい違いだ。
また、飲酒量が限界を超えると、すぐに寝てしまう。
自動的にアラームが鳴っているのだろう。
本質的に酒が強くないのだが、ワイワイ騒ぎながら飲むと、かなりの量をこなしている。
だから酒の席は、決して嫌いではない。

接待の席では、相手に失礼にならないように飲まないとマズイ。
飲んで騒いでも、やはり節度が必要だ。
出来るだけ、参列している全員が話題に上るように気を配る必要もあり、決して酔っぱらってしまう訳にはいかない。

一度、大チョンボした事がある。
我が社の社長と一緒に、新潟の温泉で顧客と宴席を設けた。
横に芸者が侍り、しきりと酒を勧める。
酒は、銘酒「新潟の三梅」が、冷でズラリ。
柄にもなく利き酒などやっていた所までは覚えているが、ある瞬間から記憶が全くない。
気が付いたら朝で、布団で唸っていた。

社長に、「イヤァ、申し訳ありません。途中で寝てしまったみたいで」と謝ったら、「君は二次会の席でも色々と文句を言っていたよ」と切り返された。
当方、全く何にも覚えていない。
脇の下を、冷や汗が流れるのが分かった。

その日は、ゴルフが予定されていた。
しかし、経験した事がない程の二日酔いで、水以外の食事を全く受け付けない。
車でゴルフ場に向かう途中、プレイ中、吐き気を催してどうしようもない。
昼食中も、一人ロッカーで寝ていた。
クラブを杖にして、何とかラウンドをこなしたが、将に「死ぬかと思った」程辛かった。

爾来、日本酒は一切飲まないが、「焼酎のお湯割り、梅干入り」なら相当飲んでも二日酔いにならないので、一番のお気に入り。
但し、義母には、「焼酎」は悪いイメージがしみ込んでいるようだ。
いくら、「今は昔の焼酎と違う」と説明しても、「娘婿が焼酎を飲むなんて、情けない」と嘆き悲しんでいる。

ノンアルコールビール

猛暑の中でゴルフをすると、昼休みのビールがたまらなく美味い。
極端な話、ビールを楽しみに、長く辛い苦しさに耐えているとさえ言える。
ところが、2002年道交法改正では、飲酒運転の場合、運転手だけでなく同伴者へも高額の罰金が科される。
最近の世相でも、酔っ払い運転への社会的制裁が、猛烈に厳しくなっている。
どんな酒飲みも、さすがに何十万円もの罰金は覚悟出来ない。
泣きの涙でビールをギブアップする事となり、ゴルフ場の売り上げは激減していた(らしい)。
ゴルフ場にとっても、まさに死活問題だった。
郊外のカラオケ店も、全く同様の悩みだったようだ。

しかし、こんな時にこそ日本人の器用さが発揮される。
需要のある所に、ビジネスチャンスあり。
何と、ゴルフ場や飲み屋の救いの星、ノンアルコールビールを開発したのだ。
当初はそれでもわずかにアルコールが含まれ、厳密に言えば飲酒運転になってしまう恐れがあったが、最近は更に品質改良が進み、アルコール分完全0%、ついでにカロリーまでカットする商品が発売、大人気を博している。

麒麟麦酒は「キリンフリー」、アサヒビールは「ポイントゼロ」、サントリーの「ファインゼロ」、サッポロは「スーパークリア」と、ネーミングにも嗜好を凝らしている。
(これまた最近の大人気者、池上彰先生は、「サントリーのファインゼロのファインは罰金の意味がある」と蘊蓄を垂れていた。)
あまりの人気に、一部商品は品切れ状態が続いている。
新しいものには目がない当方も、早速トライ。
感想は、「確かにビールの味がするナァ!」
喉越しスッキリ、「ウムムッ!美味い!」......ような気がする。

しかし、これほど人気があるノンアルコールビールだが、「もう一杯、お代り!!」をする気にはならない。
それはそうだろう。
ノンアルコールならば、「ビール味のジュース」に過ぎない。
ジュースをお代りなんて、聞いた事ないもんナァ。
どんなにビール味でも、実はビールではない。
ノンアルコールビールは、絶対に飲酒運転は駄目だが、暑い時には何が何でもビールを飲みたい酒飲み連中の切実な思いを実現した日本人の大発明だろうが、果たして国際的にはどこまで評価されるのだろう。

半端ではない量のビールを飲むドイツ人や、平気で飲酒運転の仕出かすアメリカ人に、一度ノンアルコールビールを勧めて感想を聞いてみようと思っている。

アメリカの食べ物事情

ホテルで日本料理の「Kaz」と中華調理の「Tonny Cheng」を紹介され、初日は中華を食べた話は先述した。

「では二日目はもう一つの方を」と思うのが普通だろうが、こんな所まで来て高い日本料理を食べる手はない。
そこでイタ飯でも探すが、なかなか適当な店がない。

旅先での食べ過ぎには用心しなければならないので、ここは一番DIM SUM「点心料理」を食べる事にした。
例の、肉饅頭みたいなヤツだ。

中華街の町外れ、最近出来た風情の瀟洒な店を発見。
中に入るとアメリカ人で満員、既に先客が席待ち状態。
待つ事10分程度で、やっとカウンターに案内された。

メニューを見ても専門用語が多いので、イメージが湧いてこない。
テキトーに幾つかの品を選んだが、食べると結構美味い。
店は大盛況で、あの鯨飲馬食のアメリカ人達が、一皿一皿がこんなに少ない食べ物に群がるとは、俄かには信じがたい。

アメリカ人は、無茶苦茶に脂っこいものや甘いものを、恐ろしい量食べるので、超チョー肥満体型のメタボデブッチョが多い。
老若男女を問わず、国中で昔の小錦みたいな200kg超の物体が、ノッサノッサと蠢いている。
骨格の違いだろうが、日本人はいくら食べてもあんな体型にはなれない。

一方では街のあちこちで、まるで修行僧のような苦悶の表情で、ランニングをしている輩も多い。
アメリカ人は、過食と健康志向、相矛盾する両方に異常な意欲を持ち合わせている。
そう思ってみると、健康志向アメリカ人の方には、点心料理が流行るのも肯ける。

腹八分目で、夕食終了。
フラフラと散歩しながら、ホテルに帰還。
ワシントンで出会うアメリカ人は、白人も黒人も知的な顔立ちが多い。
他の町に比べると、圧倒的に静かな雰囲気が漂っている。
アメリカ人と言えば、収入格差も激しいが、知的格差もまた大きい。
出来の悪いアメリカ人に会うとイラつく事が多いが、さすがにアメリカの首都、ここワシントンには、アメリカのエリート達が集結している(ような気がした)。

世界一うまいラーメンを求めて(その二)

H市から南に数十キロ。
ラーメン通には有名な町がK市。
インターネットでも、常に高い人気の店が競い合っている。

中でも全国区の大人気店が「大砲ラーメン本店」。
1月2日11時15分過ぎに到着。
既に開店済みなので並ぶ積りだったが、運良くすんなり座ることが出来た。
店内はほぼ満席。
「ラーメンは傲らず 高ぶらず いつも低きに身を置いて 「おいしい」の一言だけを喜びとして」
の能書きが泣かせる。
頼んだラーメンは昔風のコッテリ味、大砲ラーメンの原点らしい。
この地域で食したラーメンに比べると、味が垢抜けしている。
価格は500円と安い。
もっとも、二代目の当代もかなりの商売上手のようで、パンフレットでさりげなく、屋台から始めた先代と同じ味を、職人技で継承していると宣伝している。
テレビで取りあがられる機会も多い事から、全国各地から客が来るようだ。
12時前になると、玄関前には列が並び始めていた。

続いて、国道線沿いの丸星ラーメンにはしご。
店のすぐそばに「交通安全祈願、丸星ラーメン」の大看板がある。
この店は、トラック運転手御用達で有名になった。
看板にもその名残がある。
店先には、撮影お断りのラベルがある。
自動チケット販売で380円のラーメンチケットを購入。「安い!」
この店に来るのは今回で三回目。
ただし36年ぶりの訪問になる。
店の感じは、その頃と全く変わっていない。
入り口にはおでん釜がある汚い店だが、高菜漬けがタダ。
ラーメンとライスを注文する人が圧倒的に多い。
ラーメンスープには油分が分離している。
一見してコッテリ感が分かる。
一口食べると、「ウ・マ・イ!」と感心!
この味は、関東にはもちろんありえないし、この地域でも突出している。
同行の御仁も感激ひとしおで、友人の為にとお土産ラーメンを購入していた。

今回の世界一ラーメンの探索では、文句なしに丸星ラーメンが一番。
体に悪い事は分かっているが、こんなラーメンだったら毎日でも食べたい。
因みに同行の士は、「ここに転勤したい」と、丸星ラーメンの虜になったようだ。

世界一うまいラーメンを求めて(その一)

今年の年末と正月は、渡世の義理とやらで、H市まで出向いた。
この町は、遥か昔しばらく住んだ事があり、大変思い出が多い。
夜の8時過ぎに到着、名物ラーメンで腹ごしらえする事にした。
選んだ店は、最近でこそやや落ち目のようだが、五年程前には長蛇の列が連なっていた「一蘭」。
やや遅めの時間の所為か、はたまた最近味が落ちた所為かは分からないがすぐに席に案内される。
そこでやれ、麺の固さ、スープのコッテリ度、秘伝のタレの量、葱の種類等々、やたらと小難しいアンケートに答えなければならない。
一応、この地域特有の替え玉を注文すると、料金はおよそ800円。
まぁ、不味くはないが、感激するほどうまくもない。

今回の最終目的地は、そこから更に1時間ほどかかる田舎町。
この地は、H市時代を更に遡る事10年前まで我が青春の思い出が一杯の町だ。
そこには、当方が世界一美味いと信じてやまない伝説のラーメン屋がある。
そのラーメンを食べるのが、今回の旅で最大の楽しみだ。

期待に胸をときめかせてラーメン屋の暖簾をくぐったのは、2009年最後の大晦日
外には10人以上が並び、店内には40名ほどの客で一杯。
小さなメニューが壁に貼り付けてあるが、ラーメン以外にもチャンポンまで揃っている
賑わっているのだが、昔とはどうも雰囲気が変わっている。
何かがおかしい。
当方の注文は、無論「ラーメン!」
この店で、ラーメン以外を食するなんて邪道だろう。
何せ世界一うまいラーメン屋のはずだ。
しかし周りの客は、チャーハンだの、チャンポンだの、ラーメン以外を様々に注文している。
どうも悪い予感がする。

待つ事数分、当方注文のラーメンが到着。
早速備え付けの紅生姜を焼豚の上に載せ、いざ麺を掬い最初の一口。
まるで同窓会で、遥か昔に憧れていた女性に会う緊張と喜びが走る瞬間だ。
感想は、「ン~ッ、昔懐かしい典型的な豚骨スープの味」だ。
競争の激しい首都圏では味覚が切磋琢磨され、大体において人気店の味付けは大変濃い。
しかしこの店は、そんな新しい味からはかなり違う。
流行からは離れた味なので、恐らく他の地域では人気にならないだろう。
しかし当方にとっては、この味こそが長年恋焦がれ続けたラーメンだった。

そんなこんなで久しぶりに世界一と信じていたラーメンを味わったが、かえって時代の変化を感じてしまった。