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N国党党首、立花孝志の大活躍ぶり

僕は不覚にも、今回の参議院選まで、N国党の存在を知らなかった。

だから当然、N国党なんて泡沫政党とすら考えなかったが、既に地方選ではそれなりの実績を上げていたことを後に知った。

ただ、たまたま見た政見放送で、N国党候補者が「NHKをぶっ壊す」とか叫ぶシーンを、当のNHKが放送しているアイロニーを面白いと思っていた。

要は、冷やかし気分だったのだ。

ところが何と、N国党はこの選挙で議席を確保し、党首、立花孝志が参議院議員になってしまった。

しかもその後は、どこぞの最新世論調査でN国党支持率が、日本維新の会や、れいわ新選組、国民民主党を抜いたとまで報道されている。

 

N国党の看板方針、NHK放送のスクランブル化については、NHKは技術的に困難と言っているようだが、結構賛同者が多い。

それはそうだろう。

テレビを買った途端、NHKと契約の義務ができ、受診料支払いを強制されるのは、法律上はともかく、理屈の上では納得できない人が多いからだ。

電気料金もガス料金も、設備しただけで支払い義務が発生するわけではない。

使った分だけが請求され、もしも支払わなかったら供給を停止される。

「NHK受信料もそうあるべき」とのN国党の主張は、極めて道理にかなっている。

ただ現在の法解釈では賛否が分かれるので、N国党が中心になって多数派となり、法改正に臨みたい方針は、民主主義の原則にも適っているのだ。

 

当選後の立花孝志は、予想以上の「大活躍」振りだ。

先ず、田中角栄バリの「政治は数だ」を実践し、政界のはぐれモノを次々とN国党に入党させている。

戦争発言で日本維新の党を除名された丸山穂高を入党させ、今や誰からも相手にされなくなった渡辺喜美を引き込み、秘書へのDV疑惑の議員にまで食指を伸ばしている。

全ては、NHK政治討論に出演し、NHK批判をするためというのだから、その執念たるや恐るべしだ。

 

また立花孝志はユーチューブを始め、様々な情報を発信している。

僕も初めて、ユーチューブで立花孝志の主張を知ることになったが、撮影や運営は素人そのものだが、話が上手いので最後まで聞いてしまう。

立花孝志はそこで、NHKの恥部と問題点を具体的に暴きだしているので、これがもしも本当なら、NHKは腐りきった組織だと断定せざるを得ない。

老婆心ながら、実名を出されたNHKの職員やOBたちは、もしも事実が違っているのなら法的手段で身の潔白を証明した方が良いと思う。

 

マスコミ報道を見る限り、N国党については批判的意見の方が多い。

特にワンイシュー政治では何も変えられないし、「NHKをぶっ壊す」ことが、何故国政のイシューになるのかとの疑問に感じる人は多い。

確かに政党としてのN国党が、内政、外交を担い、司るものではないことは、支持者も分かっているはずだ。

また今回N国党に投票した人の中に、面白半分、冷やかし半分だった人がいることも否定できない。

 

しかし、良かれ悪しかれ、選挙とはそんなものだろう。

泡沫候補と見做されていた山本太郎が当選した時も、今回の選挙で塩村文夏や音喜多駿が当選したのも、もっと言えば前回の東京都知事選で小池百合子が圧勝したのも、浮動票が彼らになびいたからだ。

立花孝志が、そのような付和雷同有権者を背景に当選したとしても、それは選挙の結果として受け入れなければならない。

もしも立花孝志の政治活動が期待を裏切るものだったら、有権者としては、次の選挙で落選させるように働きかけるしかないのだ。

 

立花孝志に対して、テレビ局側の人間から強い批判が浴びせられている。

その一人に、人気絶頂のマツコ・デラックスがいる。

マツコはN国党を支持した勢力を、「気持ち悪い」と痛罵した。

すると立花孝志から、「自分への批判は良いが、N国党に投票した人を気持ち悪いとは怪しからん」と反論された。

立花孝志は口が滑って「ブクブク太ったオマエの方が気持ち悪い」と言い返したのは国会議員としては大問題だが、N国党支持者を十羽一絡げにして立花孝志に喧嘩を売ったマツコの言い草も問題だ。

 

これに対してツイッターで、高須クリニック高須克弥院長が「マツコ・デラックス坂上忍は、タレント生命を賭けて発言している」とマツコ支持を表明したので、こちらもまた論議を呼んでいる。

僕は日頃、高須院長の活動ぶりには敬意を払っている積りだが、「立花孝志のは暴言で、マツコはルールを守りながらギリギリのところで勝負しているプロ」とは贔屓の引き倒しだろう。

高須克弥が褒めるマツコのプロの技とは、最初から事務所とテレビ局との予定調和の範囲内で、安全圏からの発言だ。

その証拠に、二人とも絶対にテレビ局の批判はしない。

高須院長ですらお門違い発言をするほどだから、ご多分に漏れず、一般の高須支持者は立花をボロクソに貶すが、立花支持者はその逆でマツコを攻撃する。

 

しかしこのような動きの全てが、立花孝志にとっては読み筋で、立花孝志とN国党が話題になればなるほど、NHKは窮地に陥る。

 

自分たちの選挙を「令和の百姓一揆」と称し、国会でゲリラ戦法を駆使すると公言する立花孝志が、本物の改革者なのか単なる食わせ物なのかは、彼の今からの行動で判断するしかない。

最近面白いテレビ番組に遭遇せず、ほとんどテレビを見なくなった僕には、久しぶりに興味を引くオトコが現れた

首尾よくN国党がテレビ討論に出演し、そこで立花孝志のNHK批判を聞くのは、野次馬にとってはこの上ない楽しみだ。

その時の。NHKの周章狼狽、切歯扼腕振りが目に見えるようだ。