恥を覚悟で告白するが、僕は元サヨクだった。
若かりし頃は、共産主義が世界を救うと考えていたので、共産主義を真面目に勉強した分、そうでない人よりも共産主義には詳しい。
その僕が、共産主義に疑問を懐き、訣別した切っ掛けは、連合赤軍の総括事件だ。
自分たちの革命思想が破綻し、山に逃げ込み籠った連合赤軍の連中が、同志だった仲間を次々とリンチ殺害した事件だ。
それが明らかになったのは1972年のことだから、そんなに古い話ではない。
それまでも、サヨク界隈でのリンチ事件は多発していた。
有名なのは、日本共産党の元議長、宮本顕治が関与したと言われるリンチ殺害事件だが、新左翼と言われた過激派の中でも、敵対組織とのリンチ事件は日常茶飯事だった。
元々は同じ組織から分裂した中核派対革マル派の血を血で洗う抗争は、ヤクザ抗争顔負けの死傷者を出した。
何故サヨクの間では、こんな凄惨なリンチ事件が頻発するのか?
それを冷静に分析すれば、じつはサヨクの持つ宿痾の病が分かってくる。
レーニンに率いられた赤軍が、ロシアツアー体制を打倒して、この世に初めて共産主義国家を設立した。
この時もレーニンによる大虐殺が行われ、その被害者数は、ナチが殺したユダヤ人を遥かに上回ることが、後の研究で明らかになっている。
ロシア革命に成功したソ連コミンテルンは、世界中の共産党に暴力革命を指示した。
その暴力革命が成功したのは、中国や東欧を除けば、アフリカや中南米諸国のごく一部だけだが、その全てで旧体制派は残虐無比に虐殺されている
日本の共産党も、終戦直後は暴力革命を目指したが成功せず、その後に暴力革命路線を捨てて平和革命路線に鞍替えした。
要は、共産主義を実現した国々は、全て暴力的手段を用い、その後の政権維持には、徹底的に暴力を用いてきたのだ。
共産主義の誕生にも、共産主義を維持するためにも、暴力は絶対に必須だし、共産主義者自身が、その暴力の必要性を積極的に認めている。
だからサヨク連中は、目的達成のために暴力で敵を殲滅することを躊躇しない。
サヨクの本質が暴力的なのは、共産主義の歴史を見れば一目瞭然だ。
そして日本の連合赤軍総括事件が、サヨクの暴力はあそこまで残虐な行為に至ることを、究極的に露呈してしまった。
世界中の共産主義が、連合赤軍と同等か、若しくはそれ以上の犯行に手を染めてきたことも、容易に想像できる。
連合赤軍総括事件の悲劇は、サヨク思想の行き詰まりだけでなく、その邪な反人間性をも知らしめた点で、絶対に忘れてはいけない。
実はサヨクの暴力体質は、その教義に由来するので、その後も全く変わっていない。
駅前の政治活動で、大勢の前では一見笑顔の日本共産党員が、敵対勢力に対して、集団で取り囲み、暴力的に恫喝している姿はごく普通に見られる。
日本でもサヨクは、反戦平和を唱えながら、その達成手段は極めて暴力的だ。
サヨクは平和の集会と銘打っていても「我々は戦うぞ」とシュプレヒコールを挙げる。
沖縄辺野古基地に反対して、現地に居座り続ける反対派サヨク達が、周辺を暴力的に支配しているのも公然の事実だ。
全ては、自分たちだけが正しく、敵対勢力は絶対に間違っているから排除しても正義だし、そのための暴力は正義だとの思い込みに起因している。
そしてその思想は、反革命は殲滅しても構わない、いや殲滅しなければならないとまで純化していく、
サヨクには常にブーメラン現象が付きまとうが、これは偶然でも、あるいは例外的に発生するものではない。
サヨクのDNAには、最初からダブルススタンダード体質が組み込まれている。
サヨクは、自分たちの暴力は正当な権利と言いながら、国家権力に暴力を使われると「強権弾圧だ」と猛烈に抗議する。
一昔前だが、アメリカへの原爆反対運動を繰り返してきた、原水爆禁止日本協議会(原水協)と言う組織があった。
しかしこの組織は、ソ連と中国が、アメリカ同様の核実験を実施した時に分裂した。
「ソ連や中国の核実験は、アメリカに対抗する正義の原爆」と主張する、共産党系グループがいたからだ。
原爆の悲惨さから、原爆絶対反対のはずが、実はサヨクイデオロギーの方が優先され、「よい原爆」と「悪い原爆がある」などと言えば、世間が納得するはずがない。
同様に、自分たちの暴力は、反革命を防ぐための正義で、国家権力の暴力は、その正義を邪魔するアクだと言うサヨク思想は、余りにもご都合主義だ。
しかしサヨクは、そのダブルスタンダードの滑稽さに全く気が付かない。
自分たちのダブルスタンダード体質を疑問にすら思わないサヨク連中は、政敵を叩くネタを見つけると、自分たちの過去の行状との整合性を確認することもなく、脊髄反射で攻撃を仕掛ける。
ところが、叩けば誇りだらけの身の上に、更に浅知恵なので、すぐに底が割れて自己破綻をきたす。
これが、繰り返されるサヨクのブーメランだ。
自分たちが絶対に正しいと信じ込んでいるのは、共産主義者やサヨクのエリート主義の裏返しでもある。
多くの共産主義者が、その昔は高学歴で、海外留学の経験が豊富な国際的な知識人だったことは良く知られている。
彼らは共産主義に触れ、啓発され、不遇な国民を救おうと、非合法活動に奔走した。
先に芽生えた「前衛」が、無知な大衆を啓蒙し、共産主義を実現するとの思想は、実は過激なエリート主義だ。
このエリートたちが最初から、権力欲などの邪心が満ち溢れていたとは思わないが、それでも一旦権力の座につくと、途端に必ず腐敗する、
世界中の共産主義国家は、権力奪取後にその地位を維持するために、秘密警察を駆使し、政敵や「反革命」勢力弾圧に狂奔する。
共に苦労した仲間ですら、些細な路線の違いから分裂し、元の仲間同士で殺し合いの内ゲバを引き起こす。
その結果は、言論の自由など存在しない、強権的な独裁国家になるが、最終的には、長く自由を束縛された人民に打倒される。
共産主義は、将に判で押したように同じ結末を迎える。
今や世界で残存する自称「共産主義国家」は、中国、北朝鮮、キューバの三国だけだ。
しかしその三国とも実態は、国家を独裁的に支配する権力者が「共産党」「労働党」と言う暴力組織を、体制維持に利用しているに過ぎない。
マルクスが唱えた、平等社会を実現する共産主義とはまるで違う、むしろ特権階級が利益を独占する、封建時代の統治形態により近い。
共産主義は、世界中で破綻したのだ。
共産主義は行き詰っても、共産主義への幻想を捨てきれない連中は残っている。
その連中は、資本主義の矛盾を解決する手段は、今でも共産主義、若しくはそれに準じる思想だと信じている。
よって、共産党が支配する中国や北朝鮮に対しては全く無批判のまま、日本の安倍首相や、アメリカのトランプ大統領を陥れることに熱中している。
マスコミもまたこんなサヨク病罹患者たちであり、「自分たちが無知蒙昧な大衆を導く」との歪な使命感から、フェイクニュースを垂れ流す。
SNSがなかった時代は、このようにして世論が形成されてきた。
しかし今では、マスコミが情報を独占できなくなってしまった。
フェイクニュースは、すぐにSNSで化けの皮をはがされる。
どんなに上手く共産主義的背景を隠した積りでも、ネット社会を騙し続けることは不可能で、「衣の下の鎧」がすぐに晒される。
共産主義の誤謬が知れ渡り、サヨクが人民大衆を騙すことは不可能な時代になった。
それでも未だに、サヨク思想は世界の隅々で生き残っている。
日本のマスコミ、朝日新聞や毎日新聞、その系列テレビ局、地方新聞、NHKなどは、将にそう言った勢力の温床、吹き溜まりだ。
弱者の味方を装うサヨク的考えや行動は、見つけ次第厳しく批判していかないと、いつの間にか周囲に忍び寄り、周囲を汚染していく。