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進次郎はやはりコイズミでしかないのか

どういう訳か、人気だけは抜群の小泉進次郎だが、今回の内閣改造で初めて入閣した。

その「重職」は、環境大臣

歴代の大臣には、自民党では小池百合子石原伸晃丸川珠代や、民主党時代にはモナ夫こと、細野豪志がいる。

このメンバーだけ見ても、ニヤッと笑いがこみ上げるのは何故だろう?

連中でさえ務まったのなら、初入閣の進次郎でも、無難に勤めさえすれば、大臣として合格点を貰えるはずだ。

 

なのに進次郎は、初っ端から躓く。

 

喫緊の難問だらけの外相や経産相と違い、いつもなら比較的問題が少ない環境大臣だが、しかし現在は、福島原発の汚染処理問題が待ち受けている。

出口が全く見えない大問題なので、前任者の原田義昭が敢えて泥をかぶって「福島の処理済み汚染水処理は海洋放出しかない」と発言した。

悪役を引き受け、進次郎が少しでもやりやすくしようとした前任者の親心だが、世間知らずのボンボン、進次郎はこれが理解できず、アッサリと謝罪してしまった。

環境省にとって目下最大の悩みは、溜まりに溜まる福島原発汚染水の最終処理方法だ。

これは、いずれどこかで、何らかの方法を施し、必ず処理しなければならない。

そしてそれは、誰がどう考えても海洋放出しかないのだ。

前任者、原田義昭が、考えに考え、苦労に苦労して辿り着いた結論は、処理済み汚染水の海洋放出だったし、それは衆目が一致するところだ。

 

しかも、海洋で更に希釈されるので、健康への影響はない。

既に基準以内に処理された福島原発の汚染水程度は、世界中で海洋放出されている。

嫌がらせで福島問題を取り上げ続ける韓国では、福島よりも遥かに基準値を超えた汚染水が、海洋に放出されていることも判明している。

それでも、福島の漁業関係者が海洋放出に反対するのは、科学的な根拠があるのではなく、ひたすら風評被害を恐れているからだ。

漁師が、魚が売り難くなることを懸念する気持ちは分かるが、環境大臣としては、もっと大所高所からの判断で、むしろ漁業関係者への説明、説得が必要なのだ。

 

大臣になれば、今までの進次郎のような、どこにでも誰にでも良い顔はできない。

だからと言って、未だ知識も情報も少ない新任大臣の進次郎に、漁業関係者を前にいきなり「処理済み汚染水は海洋放出しかない」と断言しろと言っているのではない。

しかし政治家なら、最初の段階でこの微妙な問題については、「前任者からの引継ぎで、選択肢の一つとして熟慮する」と話しておかないといけなかった。

それをカッコつけて、「漁業関係者時不安を与えたことを、お詫びする」と言うと、漁業関係者は、「今度の大臣は話が分かる」と喜んでしまう。

 

しかし、進次郎が新進気鋭な環境大臣として、張り切ってブレーンを集めて検討を重ねても、画期的な福島汚染水の処理方法が見つかるはずがない。

最終的には、海洋放出に理解を求めるしか方法がないのだ。

しかし福島の漁業関係者は、仮に科学的に汚染セロが証明されても、それでも海洋放出には反対するに違いない。

進次郎がそれをやれば、漁業関係者は「環境大臣に裏切られた」と一斉に攻撃する。

その悪評を怖れて問題を先送りすれば、「やはり噂通り、進次郎は決めきれない政治家」と、政治手腕に疑問符が付く。

進次郎が就任翌日に、環境大臣として焦眉の急を告げる、福島を訪問したのは良い。

しかしそこで進次郎が見せたものは、いつも通りの、お喋りで、目立ちたがりで、カッコつけだけで、前任者の苦悩の欠片も理解できない、中身のない政治家の姿だった。

 

原発について質問されると、「どうすれば残せるかではなく、どうやればなくせるかを考えたい」と答える。

原発ゼロを目指す発言かと思うが、そうではないともとれる。

進次郎ファンだけは「成程ネ」と頷くかもしれないが、普通に見ればまるで無内容で、何をしたいのか全く伝わってこない。

本人だけは「上手く答えた」と悦に入っている、相も変らぬナルシスト政治家ぶりだ。

 

今回の内閣改造で、発言や能力を不安視される大臣が数人いるらしいが、僕の中では進次郎がワーストトップだ。

何せ、「郵政民営化さえ実現すれば全てうまくいく」と大法螺を吹いて総理大臣にまで上り詰め、竹中平蔵と組んで日本経済まで壊してしまった小泉純一郎の息子だ。

親父はすっかり耄碌して、今では「反原発」運動に熱中している。

今回の台風15号の影響で、千葉県は未だに停電の被害が続いている。

クーラーが使えなくて、老人が死亡したケースまで発生している。

電力が使える間は電力の有難味が分からないが、停電になった途端その不便さを嘆くことになるが、それでは遅すぎる。

電力の安定供給は国策の重要度トップだが、小泉純一郎は代替電力供給源も示さずに、感情的に原発反対を叫び、同じく原発反対派の坂本龍一は「たかが電気如きに、何故我々の命の危機を」と原発反対のアジ演説をした。

原発反対派は、その「たかが電力」がストップして生活ができないだけでなく、将に命の危険に晒されている千葉県民に対しても、同じセリフを吐くのだろうか。

 

閑話休題

進次郎が、親父の呪縛から逃れた政治家に脱皮できるか、はたまた親父同様、人気だけの政治家で終わるのか、今回の環境大臣としての仕事ぶりは、その点でも注目される。

望むらくは前回の内閣で、国賊政治家だった親父、河野洋平の悪評の一部を払拭した元外務大臣河野太郎に続いて欲しい。

しかし環境大臣就任早々の進次郎を見ると、先行きに暗澹たる思いしか持てない。