愛知県知事、大村秀章に対して、囂々たる批判が巻き起こっている。
・そもそもあいちトリエンナーレでサヨク思想に偏った作品の展示を許可したこと
・それへの大批判が起きると、「会場の安全」を理由にして、三日で展示をやめたこと
・その後、責任回避と責任転嫁の発言の終始したこと
・その間、自分に批判的なツイートをブロックしたこと
・「顔が悪い、情けない」との「謂われなき」中傷まで散見（(余計なことだが）
・親が韓国人とか、慰安婦像設立委員とかは全部ガセネタ(これはもっと余計な情報）
ここまで厳しい批判が高まったので、おとなしく謹慎すると思いきや、最近になってこのあいちトリエンナーレ展示会を再開してしまった。
しかも再開後は、厳重な閲覧制限がかかり、「言論の不自由展」ではなく「観覧の不自由展」と揶揄されている。
エリート街道まっしぐらだった大村は、展示会に関して世論にやられっ放しだったのがシャクだったのだろう。
余計なオトコの意地を張って、無理やり再開したとしか思えない。
さすがにここまで失態が続くと、大村の知事としての素養にまで不安感が募る。
今までの知事選では、圧倒的な支持を集めて当選してきた大村だが、ネット上では辞職要が盛り上がり、とうとうリコール運動の呼びかけまで始まった。
リコール実現までには、様々な紆余曲折があるようだが、愛知県の保守派を中心に、反大村ムードが高まっているので、今後の推移が注目される。
但し僕は思うのだが、愛知県知事については、このままリコール実現⇒再選挙と進んでいいモノだろうか。
この間の大村の言動を見る限り、彼が「真面な」感覚の政治家とは到底信じがたい。
仮にリコールに成功して罷免しても、潔く政治の世界から身を引くなどあり得ず、必ず再出馬して信を問おうとする、恥知らずなオトコに違いないのだ。
その場合、リコール推進側は、当然ながら大村への対抗馬を押し立てるが、三期も知事を務めてきた大村には、それなりの利権団体が付いていて、それは大村の岩盤支持層となっている。
この辺に巣食う有権者は、理屈や正義より、大村が培ってきた利権体質、即ちカネになびき、業界を挙げて大村に投票すると考えておいた方が良い。
今回のあいちトリエンナーレに関するいきさつで、反大村になった保守層も多いが、このまま進むと、間違いなく保守分裂選挙となってしまう。
更に愛知県は、あのガソリーヌ、不倫パッコン政治家、山尾志桜里を当選させた地域だ。
全国のどこよりも、労働組合のまとめ役、連合の力が強いところでもある。
保守が分裂して選挙に臨めば、立憲民主党や国民民主党の公認候補に、漁夫の利をさらわれる恐れだって極めて大きい。
簡単に「大村が気に入らないからリコールしかない」と決めつけると、それなりのリスクも生じてしまう。
共産党の推薦候補は論外だが、立憲民主党推薦候補の方が、大村秀章よりもマシだと言い切れないところに、大村リコール運動の泣き所がある。
僕は今や、保守派市井の民の一人なので、この間の大村の所業についての憤懣やるかたない思いは、他の大村批判派と同じだ。
当然ながら、即刻大村の知事辞職を求めたいし、リコール運動にも大賛成だ。
しかしその結果で、今の野党連中のプラスになるような事態を招くことは避けたい。
イヤ、「それだけは、絶対に避けなければならない」との、強い使命感すらある。
そこで僕が考え付いた結論は、「ここは一番、河村たかし名古屋市長のご出馬をお願いしよう」だ。
河村は政界の渡り鳥で、ほとんどあらゆる政党に所属した挙句、今は地域政党「減税日本」の代表に納まっている。
節操がないと言えばそれまでだが、今回のあいちトリエンナーレ問題に関しては、極めて首尾一貫した態度で、大村を強く批判してきた。
展示会が再開されるに当たって、河村がプラカードを掲げて広場に座り込み、抗議するニュースが流されていた。
（余談ながらニュースでは、この時に河村が掲げた「日本国民に問う！陛下への侮辱を許すのか！」のプラカード部分は、見事にカットされていた）
河村は、既に名古屋市長を四期も続けているので、これ以上市政を続けても新鮮味はないし、愛知県知事なら役不足とは思わないだろう。
ならばここは、河村たかしの県知事選出馬を仰ぎ、大村との一騎打ちであいちトリエンナーレ問題の決着を図るのはどうだろう。
河村の政党遍歴を見ると、与党候補者として信頼できるのかとの疑念がある。
しかし今回のあいちトリエンナーレ問題への姿勢を見る限り、愛知県の保守県政を守るためには彼以上の人材はいない。
首尾よく大村知事リコールが成功した暁には、河村たかしこそ、愛知県知事として最適な人物と思うのだが。
