昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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兄弟と夫婦の関係

我が家には、息子が二人いるが、この二人、まるでキャラが違う。

キャラだけでなく、顔つきも違う。

 

長男は、要領良しで他人に取り入るのが上手いが、一方の次男は、真面目一本で融通が利かない石部金吉タイプ。

受験勉強でも、何とかヤマ張りで凌いできた長男に対して、次男はコツコツと日頃から努力を重ねていた。

仕事についても、長男は、中団に位置してあまり目立たず、その分、余計な仕事は御免蒙りたいタイプだが、次男は人が嫌がる仕事も自ら積極的に買って出る。

何でも母親に報告する長男と、殆ど口を利かない次男。

世間的に見ても、これほど対照的な兄弟は少ないのではと思う。

 

この辺が、クローンと実際の人間社会の差であり、兄弟間でも何かと変化やトラブルを引き出す原因だろう。

我が家は、兄弟の年次が四年違うので、二人が子供の頃は兄貴が威張っていたようだ。

次男にとっては、そんな兄貴がウザったくて、自立心に目覚めた後は、適当な距離を取っているように見える。

二人で仲良く話し込むような場面は皆無で、家にいる時は、二人とも自室に閉じこもっているが、さりとていがみ合ってソッポを向いている雰囲気でもない。

カッコよくまとめると、「お互いを尊重し合っている」となるが、実際は「お互いが不干渉を決め込んでいる」のだと思われる。

 

ただ、我が家の場合は、仲が良かろうと悪かろうと、分け合ったり奪い合う財産がないので、兄弟喧嘩にはならない。

ここは、持たざる者のアドバンテージ。

兄弟が仲違いするのではとの、余計な心配が不要なのは、親にとってはありがたい。

 

我が家など比べ物にならないほど金持ちで、有名で「高貴な」イギリス王室にも悩みが起きているようだ。

今までは仲良しと評判だった、ウィリアムとヘンリー両王子が口も利かないらしい。

何でも、最近結婚したヘンリ王子ーの嫁の所業を巡って兄弟間で意見が分かれ、各々が別々の道を進むと決めたようだ。

一昔前なら、国王兄弟の争いは国家を二分する戦争にまで発展していたが、最近は割とおとなしく大人の解決に収まる。

結構な世の中になったものだ。

 

親子が濃密な関係を続けるのに比べ、兄弟はいずれ他人になると言われる。

確かに、何時までも仲が良い兄弟姉妹もいるが、口も利かず、相互の交流が全くなくなった例も多い。

僕は五人兄弟だが、両親が相次いで鬼籍に入った後も、長姉、長兄が親代わりとして、弟妹から全面的に尊敬されていたので、今でも兄弟の仲は極めて良好だ。

妻の方は、兄一人、妹一人で、三年違いの二人兄弟だが、両親の遺産分けでトラブルになることもなく、今でもしょっちゅう連絡を取り合って近況報告し合っている。

しかし、兄嫁の一人は、兄弟と絶縁関係らしい。

人それぞれ、兄弟もそれぞれ!

 

親の遺産分け以外では、イギリス王室のように配偶者を巡ってのトラブル話が多い。

それまでは家族として、一応の秩序が保たれていても、要石の両親が逝去して求心力がなくなったり、家族以外の異分子が新規参入すると、拒否反応が発生しやすいからだ。

 

我が家の息子たちは、二人ともいい大人になっている。

よって、仕事も私生活も、親としては全く干渉しない。

「兄弟だから仲良く」などと世話を焼くのも余計なお世話で、必要なら協力するだろうし、そうでなければ別々に生きていくだろう。

二人とも、自立して生活してくれれば御の字で、老後の面倒を見てもらおうとも思っていない。

 

最後は妻と二人きり。

元気な方が相手の世話をして、どちらか一人が残れば、その時は老人ホーム行きだ。

その為の資金手当てぐらいは、今から考えておかないといけない。