2019年11月23日午前0時。
韓国からの8月22日の通告通り、晴れて日韓GSOMIA破棄が決まるはずだった。
実は、22日は一日中落ち着かなかった。
今までの態度から。日本政府が韓国に助け舟を出すことはないと信頼していた。
しかしアメリカから強烈な圧力を受けていた韓国、文在寅政権が、土壇場になって前言撤回するのではと不安だったのだ。
冷静に見れば、韓国がGSOMIAを破棄するのは自殺行為なのは、誰にも分かる。
だからこそタイムリミットが迫るにつれて、日本の反日親韓マスコミがこぞって、韓国に自制を求め、日本に韓国への妥協を要望していたのだ。
北朝鮮核兵器開発情報を、日韓で共通しないことへの不安だけではない。
文在寅は、大統領選挙の公約としてGSOMIA破棄を掲げていたくらいだから、北朝鮮を友好国と見做して、北朝鮮の核は脅威ではないとの考えに至るのは自明だ。
しかしそれは、韓国が自由貿易圏から離脱し、中国、北朝鮮との枠組みに取り込まれることを意味するのだ。
アメリカを敵に回して、韓国の国防は大丈夫なのか?
アメリカと日本の経済圏と疎遠になっても、韓国経済が成り立つのか?
ツッコミどころは満載だが、 文在寅と韓国は、着々とその道を進んできた。
そしてその集大成が、日韓GSOMIA破棄だった。
逆に言えば、GSOMIA破棄が現実になれば、韓国は完璧に自滅することになる。
そして22日午後4時55分頃、NHK大相撲中継を見ていたら、臨時ニュースのテロップが流れた。
それは想定内とはいえ最悪のモノで、「韓国GSOMIA終了せず」、「協定の効力は維持されることになった」と言うモノだった。
冗談じゃないよ!
文在寅よ、チャンとやれよ!
この瞬間、僕はテレビに向かって悪態をついた。
文在寅には、大きな計算違いがあったのだろう。
日本が終始一貫して、原則的立場を崩さなかったのがその一つ。
過去の日韓関係は、韓国がグズリ続けると、最後は日本が大人の対応で妥協してきた。
文在寅はそんな過去の歴史から、今回もまたチキンレースを続けていれば、最後は日本が折れると信じ込んでいたとしても、何ら不思議ではない。
それよりも、文在寅の最大の誤算は、アメリカの出方を見誤ったことだろう。
韓国が、アメリカの強いリーダーシップで締結した日韓GSOMIAを破棄すると言えば、慌てたアメリカが日本を説得するに違いない。
日本が「輸出規制」をしたから、GSOMIAを破棄すると言えば、アメリカは韓国の立場を理解してくれるはずだ。
ここでアメリカに恩を売れば、駐韓米軍経費の大幅値上げも逃げ切れるかもしれない。
しかし事態は、文在寅の思惑とはまるで違った。
日本は、過去韓国に騙され続けたことを腹に据えかねていた安倍政権で、外相は河野太郎、茂木敏充と最強のネゴシエーター政治家だった。
アメリカのトランプ大統領は、徹底的に韓国に圧力をかけ続けた。
そしてチュサッパ秘密党員ではないかと噂されるほど尽くしてきた、最後の頼みの綱、北朝鮮の金正恩からも、「文在寅は信用できないヤツ」と袖にされてしまった、
そんな周囲の強烈な逆風に、ついに文在寅は白旗を挙げざるを得なくなってしまった。
文在寅は、「GSOMIAは条件付き延長」で「日本の輸出規制は両国が妥協する韓国案が継続議題に」と、必死に面子を繕った。
しかしあれほど拘り続けた、日本の「輸出規制」撤回を担保できなかった。
後は韓国の国内事情だが、文在寅が煽りに煽った反日感情で、スッカリ火病を発症している韓国人に、どんな言い訳をするのかに尽きる。
文在寅の大統領任期は、残り二年半だ。
韓国の先例から見て、大統領職が終われば、文在寅は今回の失態の責任を追及され、間違いなく逮捕、投獄される。
北朝鮮、中国、勿論日本も、文在寅の亡命を受け入れるはずはない。
まるで余計なお世話だが、文在寅が今からどうなっていくのか、興味津々だ。