かって蒋介石が愛してやまなかった、日月潭は台中から奥に入った台湾最大の湖だ。
12月18日は、その日月潭に赴く。
この日宿泊予定のホテル「THE LALU」は、この界隈ではトップクラスだ。
先ずは、前日チケット手配済みの台湾高速鉄道、高鐵で台中までわずかに40分。
そこからは、タクシーかバス利用となるが、コストが全然違う。
タクシー2000元に対して、バスは二人で332元。
迷うことなくバスをチョイスして、乗車時間は一時間半。
列に並んでいると、貧相な親父が近づいて来て、遊覧船チケットを押売りしてくる。
適当にあしらうと、次に太ったおばさんがタクシー利用を勧めてくる。
台湾も、至る所で客引きが横行し、日本人を見かけるとすり寄ってくる。
バスの目的駅は、妻が「ビジターセンター」と言うものだから、終点、向山ビジターセンター駅で下車。
実はその前の駅で乗客の大半が下車し、残ったのは我々を含めて夫婦二組の四人だけ。
不安に駆られたが、中国人の奥方が「大丈夫、私たちもそこに行くから」みたいな中国語で笑い掛けてきたので安心してしまった。
ところがこの終点駅の周囲には、研修センターのような建物以外、何もない。
事務所のおばさんに聞いたところ、親切にホテルに電話して調べてくれたが、何と一駅乗り過ぎてしまっていた。
ホテルは、一駅戻ったセンターから電話すれば迎えに行くと言うが、そこに戻るためには、バスだとわずか3分の距離だが、待てど暮らせど、肝心のバスの姿が見えない。
やむを得ず、3kmの距離を歩くことにした。
小一時間歩いてやっと水社サービスセンターに辿り着いたが、今度はリニューアルで休館のため、公衆電話などどこにもない。
チケット売りのお姉さんに電話の場所を聞くと、5分歩いた郵便局にあると言う。
しかしもはや、そこまで歩くエネルギーが残っていない。
ボッタクリを覚悟の上で、タクシーに200元払ってホテル到着。
確かにきれいなホテルで、特に部屋から見る湖が絶景。
二度と来ることはないだろうと、奮発してレイクビュースイートルームを予約して大正解だった。
夕食は和食をと思ったが、妻は、「ここまで来たら中華を食べたい」と言う。
我が家は婦唱夫随が原則なので、ここは中華料理にした。
出てきた料理は確かに美味かったが、コースなので量も多い。
食べ終わった後は、腹が丸々に膨らむほどだった。