昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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ワイドショーの偽善にはアタマにくるナァ

日頃は「自他共に認める温厚老人」を「自称」している僕だが、マスコミの報道に接するたびにアタマにきて、血圧が上がる気分になる。

よってテレビは見ないし、産経以外の新聞は読まない。

しかし昨日は、運転中のカーテレビで、フジテレビのワイドショーが放送されていた。

そして、見るともなくその番組を見ていて、やはり腹が立って仕方がなかった。

 

扱っていた話題は、今、大問題となっている中国発新型コロナウィルスについてだ。

横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗客3700人が、船内に足止めになっていることを放送していた。

MCの安藤優子や、(元?)落語家のヨネスケあたりは、「中には健康な人もいるはずなのに」と、乗客全員が下船できないことを人道問題ととらえ、大層不満気だった。

これだけでも充分にアホ発言だが、止めは名前も知らない若い眼鏡のコメンテータだ。

ヤツは「可哀そうな乗客には、排除するのではなく、インクルードする方法を何としても考えていけない」と発言した。

更に「自分がそんな立場に追い込まれたらどう思うかを想像して」とも付け加えた。

 

このオトコは、何の落ち度もないのに、思いもかけずとんでもない被害者になってしまった人たちへの配慮を忘れない、心優しい立場を強調したいのだろう。

しかし僕は、こんな如何にも正論めいているが、実は無責任極まりないことを主張するバカには、「なら自分の家に連れていけ」と言いたい。

 

確かに、すぐそこは横浜市なのに、狭い船内に閉じ込められるのは不快千万だろう。

「何で我々だけが、こんな目に合うのか」と、大文句を垂れたい気持ちは分かる。

僕がその立場になったら、間違いなくそう考える。

しかしその答えは「あなたが乗っていた船で、新型コロナウィルス患者が発生したから」に尽きるのだ。

実際にこの船の乗客の中で、新型肺炎患者はどんどん増え続けているのが実情だ。

その場合、閉鎖した空間にいる人は、病気が伝染する可能性は高い。

それでも、それ以上の拡散を防ぐためには、発症の可能性がある全員を一か所に閉じこめておくことが最も有効な手段だ。

そんな不運に遭遇したら、それは「全くついていなかった」と諦めるしかない。

 

実はこんな不運は、何も今回のクルーズ船の乗客だけが被ったのではない。

世の中には、本人には何一つ問題がなくても、交通事故にあったとか、最近では道路を歩いている時、突然のがけ崩れで死亡した女子高校生もニュースになっている。

中国も病気拡散を怖れ武漢市を閉鎖したし、世界中が患者を隔離して治療する。

患者には迷惑だし不満も募るが、それ以上の被害を防ぐためにはやむを得ないのだ。

また、例えば火事が起きると、延焼を防ぐために隣の家は破壊される。

出火元には責任があるが、隣の家には何一つ瑕疵はないにも拘らずだ。

敢えて言えば、出火元の隣に住んでいただけでしかないのに、更なる被害を防ぐために、自宅が壊されるのを見守るしかない。

 

この世には、絶対平等、絶対公平などありえない。

乗客のストレス対策には、可能な限りの支援が必要だ。

乗客が新型肺炎ウィルスのキャリアか否かは、最優先して確認しなければならないが、少しでも疑わしいのなら、パンデミックを防ぐために上陸を許可できない。

今回のクルーズ船の乗客を留め置いているのは、日本への新型コロナウィルス蔓延を防ぐ水際作戦だからだ。

あたかも、「私は乗客のことを考えています」みたいな態度を示して自己満足しているのは、全くの偽善者でしかないのだ。

八方美人は、緊急事態に対応できない。