僕は、三つのメアドを持っている。
そのうちの主力メアドは大丈夫だが、後の二つは、どこからか個人情報が漏れたようで詐欺メールが殺到する。
面倒臭くて仕方がない。
スマホショップに相談したが、下手に受信ハードルを上げて迷惑メールをシャッタアウトすると、大事なメールまで受信出来なくなると脅された。
そこで、セッセと詐欺メールをゴミ箱に放り込む作業を繰り返すことになった。
迷惑至極だが、この詐欺メールも考え方一つで、楽しめることに気が付いた。
武漢ウィルスの所為で、外出自粛要請が出て以降、受信する詐欺メールが激増した。
機を見るに敏な詐欺グループだから、やることがなくて家に籠っている連中相手に、ここが稼ぎ時と考え、本業に専念しているに違いない。
詐欺グループは、ビジネスチャンスに敏感だし商売熱心だしで、ある意味、商魂の逞しさは見上げたものだ。
三密禁止で、ボケっと家にいて惰眠を貪っているだけの現役会社員は、こんな詐欺グループの爪の垢でも煎じて飲まなければならない。
何よりもメールには、詐欺グループの執念が良く表れている。
詐欺メールの実態とか対処法は、テレビでも繰り返し報道される。
NHKは午後6時45分頃の「騙されない劇場」で、詐欺グループのやり方をほぼ毎日紹介し、警戒を呼び掛ける。
そんなこんなで、詐欺グループの騙しのテクニックも、かなりバレてしまった。
だから旧態依然とした手法や、普通の文面では、なかなか上客が捕まえられない。
「一見、一読」で顧客の興味を引き、何としても詐欺アドレスに誘い込んで被害者を作り上げないと、商売上がったりの先細りになるだけだ。
詐欺グループから届くメールを見ると、そんな環境悪化に負けまいと、彼らなりに工夫して、そのテクニックを磨き上げていることがよく分かる。
AMAZON、楽天、ライン、その他特定銀行名を名乗るのも、彼らの常套手段だ。
しかし当初は、日本語もおかしかったし、画面もいい加減なものばかりだった。
ところが、今では本家からのメールと寸分違わないほど、レベルアップしている。
またお馴染みの、アダルトサイト詐欺も後を絶たない。
これも当初は、「料金未払い通告」で慌てさせる程度だった。
しかしそれで騙せなくなると、次はクリックだけで入会完了画面に変わり、キャンセルボタンを押せば詐欺アドレスになると、かなり趣向を凝らしてきた。
ヤマト宅急便とか佐川急便の、配送詐欺も増えている。
「留守だったので手荷物を持ち帰ったが、再配達手続きを」と呼びかけられ、そのアドレスをクリックすると詐欺にあう。
最近では、「佐藤さんですよね?」とか「飲み会に来なかったけど?」とかの呼びかけ詐欺も増えた。
嫁の知人が、この間違いメール詐欺に引っかかったことは先に述べた。
https://sadda-moon.hatenablog.com/entry/2020/02/20/070000
振込詐欺は、銀行と警察が一体となって、防止策を講じている、
我が家でも、ちょっとした野暮用でまとまった金額を銀行から引き出そうとしたら、支店長室に案内され、警官まで駆けつけてきて、振り込め詐欺ではないかと注意された。
世間の監視も厳しくなってきたので、詐欺グループも半端な手段では商売にならない、
三密禁止の今、詐欺グループの焦りと足掻きが、詐欺メール急増の原因なのだろう。
詐欺グループだって、必死なのだ。
「貴方に一億円が当たりました」とか「今晩は寂しいから」とかの古典的メールに混じって、「予約が完了しました」とかの新手メールも見つける。
そこで思わずニヤリと笑い、次の瞬間に、藤田まことの中村主水のように、チャリンとゴミ箱に始末してしまう。
大量に送り込まれる詐欺メールに、必殺仕事人の心境で立ち向かうと、迷惑もまた楽しからずや!だ。