地上波テレビは、NHKの天気予報とニュースくらいしか見ない、
しかしつい先だって、嫁がNHK-BS放送の「スペイン風邪 大流行 ~1918年の教訓~」を見たらしい。
嫁によると、
・スペイン風邪では、世界で3千万人が死亡した
・発生源はアメリカの米軍キャンプ
・キャリアだったアメリカの兵士がヨーロッパに広げた
・第一波が沈静化した後に、変異した第二波で世界帝に広がった
と、現在の武漢肺炎パンデミックと全く一緒で、大変参考になると興奮気味だった。
最近では、
・今回の武漢ウィルスは、武漢で発生した当初は、さほどの毒性はなかった
・しかし、ヨーロッパで変異した後、世界的に猛威を振るった
・アメリカは、このヨーロッパで変異したウィルスに侵された
・そのために、感染者数と死亡者数ともに世界一になってしまった
・日本でも、当初の武漢からの旅行者のウィルスは大したものではなかった
・だが、ヨーロッパからの入国者によって、パンデミックになってしまった。
のような、主張が見られ始めている。
よくよく振り返れば、NHKのスペイン風邪報道は、このヨーロッパでの変異説をバックアップしている。
僕が嫁の話に違和感を持ったのは、NHKが「スペイン風邪は米軍キャンプが発生源」と断定していることに関してだ。
実は一か月ほど前、BSフジ「プライムニュース」に出演した宮家邦彦は、同じスペイン風邪について「発生源は今回の武漢肺炎と同じで中国で、それがヨーロッパに拡散した」と断言したのを聞いていたからだ。
そこでスペイン風邪について調べると、発生源としては、フランス説、アメリカ説、中国説の三つが紹介されている。
少なくともNHKが、アメリカが発生源と断定できるだけのエビデンスはない。
ならばNHKが、このタイミングでスペイン風邪発生源をアメリカと断定し、第二波で変異したウィルスがパンデミックを発生させたと強調するのは何の意味があるのか?
そこに、武漢肺炎の中国起源説をぼかし、且つ、仮に武漢が発生源であっても、パンデミックを引き起こしたのはヨーロッパで変異したウィルスと主張することで、中国責任論を回避させるとの意思があるのではないかと、そんなことが容易に推測できる。
アメリカでは、武漢肺炎の発生源であり、且つ初期の段階で隠ぺい工作をした中国に対して、数百兆円に及ぶ賠償金を請求する動きが顕在化している。
これに、他のヨーロッパ諸国も追随する構えだ、
勿論、仮に裁判結果で負けても、中国がおいそれと賠償金支払いに応じるわけはない。
しかし中国にとって、今回の武漢肺炎は、のどに刺さった骨みたいなもので、他国から責任を追及されると、国際的影響力の低下は避けられない。
無理筋でも何でもいいから、どうしても中国の責任ではないと主張したいのだ。
問題は、なぜ日本のNHKが、そんな中国のお先棒を担ぐのかだ。
少なくとも日本は武漢肺炎の被害国であり、発生源の中国に肩入れする筋合いはない。
百歩譲って、NHKは中国に責任がないと思っているとしても、今の段階でそれを主張するだけの証拠を集めているとも思えない。
それならば報道機関として、明白な予断を持った報道は、絶対に避けるべきだろう。
NHKの偏向ぶりは、ニュース報道にも現れる。
モリカケでも桜を見る会でも、政権追求に失敗した野党だが、性懲りもなく今、縋っているのは「検察庁法改正案」反対だ。
野党の主張はいつもながら出鱈目で、東京高検黒川検事長への忖度改正だと猛攻撃していたが、この法案が成立しても肝心の黒川氏には該当しないと分かると、「第二、第三の黒川が出る」などと言い出す。
馬鹿らしくて開いた口が塞がらないが、NHKニュースではこんなことは言わない。
放送したのは「弁護士と識者が反対のために、個別テレビ会議を実行した」とのニュースで、この時に登場したのは海渡雄一と前川喜平。
海渡は、あの社民党福島瑞穂の内縁の夫で、前川は、ご存知、女子大生貧困調査官。
いずれも活動家みたいな輩で、こんなヤツの活動ぶりをわざわざ紹介するNHKニュースに、客観性などあるはずがない。
将にNHK報道の偏向振り、ここに極まれり!だ。