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核兵器廃絶の第一歩は?

チャンチャラおかしいとはこのことだ。

民主党アメリカ大統領候補、バイデンが「広島・長崎の悲劇を繰り返さない、核なき世界の実現を目指す」と発表したらしい。

本気なら、方法は実に簡単だ。

バイデンが大統領になった途端に、アメリカが持つ核兵器を、全て廃棄することだ。

オバマに至っては、「核なき世界を目指す」と言っただけでノーベル平和賞を貰った。

民主党オバマの後継者を目指しているバイデンだから、オバマのやり残した「言うだけ公約」を直ちに実行するべきだ。

ただ、「やれるモノなら、やってみな!」

国際的にアメリカと対峙する国々は、大喜びをするに違いない。

 

NHKニュースでは、カナダ在住の原爆被災者、サーロー節子さんを紹介していた。

13歳の時広島で被災したこの女性は、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞を受賞した時に、授賞式で演説した有名人らしい。

しかしNHKニュースでこの女史が、「日本は(核廃絶に)道徳的に責任がある」と主張したのには驚いた。

日本は原爆の被害国であって、道徳的な責任があるのはアメリカではないか。

原爆記念日を前に、こんな主張を平然と放送するNHKの意図を勘繰らざるを得ない。

NHKは、日本が悪だったから原爆を投下されたと伝えたいようだ。

 

8月6日は広島、9日は長崎に原爆が投下されて75年が経過した。

唯一の核兵器被災国、日本では毎年、この両日が原爆記念日で、広島と長崎では原爆反対の集会が開かれる。

安倍首相や県知事も出席し、高校生が必死の形相で核廃絶を訴える。

毎年決まりきったパフォーマンスだったが、今年は武漢肺炎のせいで、昨年に比べるとわずか10%程度に、規模が小さくなっている。

しかし、毎年繰り返される原爆反対集会の、成果を語られることはない。

参加者全員が、世界中が依然として核兵器の脅威に晒されていると嘆くだけなのだ。

https://sadda-moon.hatenablog.com/entry/2019/08/06/091839

 

この反対集会の主催者や参加者に、敢えて「貴方たちは一年間、核兵器廃絶のために何をやってきたのか?」と厳しく問いたい。

一年に一回の原爆記念日に、大声で「核廃絶」を訴え始めて、一体どれほどの時間が経過したのか?

そしてそんな運動の結果、世界の核兵器は、どれほど減ったのか?

 

仄聞する限り、世界中の核兵器は、増えこそすれ減ってはいない。

即ち世界の核保有国は、こんな団体の切実なお願いなど全く聞く気がないのだ。

それどころか、北朝鮮のように、新たな核所有国を目指して、核開発に余念のない国すら存在している。

核兵器に反対している人たちは、そんな状況をどう総括しているのだろうか。

 

核兵器反対運動の団体が、自分たちの運動を実りあるものにするためには、単にスローガンを羅列しているだけではダメ。

原爆記念日に、一年間の運動の成果を発表し、成し遂げた実績と、達成できなかった点を挙げ、その理由を検証し、新たな方針を打ち出すべきだ。

そんなことは、大衆運動の基本だが、原爆反対派は、一年に一度の晴れ舞台で、大声で、且つ感情を込めて「核兵器反対」を叫ぶだけのような気がする。

しかし現実は、原爆の悲惨さを強調される程、核兵器が有力な武器と見做されていく。

だからこそ、核所有国は世界に向かって発言力を増すし、北朝鮮パキスタンのような発展途上国ですら、核兵器を持つことで自分たちの存在を高めようとしているのだ。

 

情緒的に「核兵器廃絶」を願っても、絶対に実現することはない。

今の核兵器は、攻撃用と言うよりも、自国を防衛するために必要とされているからだ。

核兵器廃絶を本気で願うのなら、最初にやるべきは実際に原爆を実戦使用したアメリカの責任を、徹底的に追及することだ。

アメリカの原爆投下は、明白な戦争犯罪であり、その時の責任者を国際法廷で厳罰に処することが第一歩なのだ。

実際に原爆を投下した兵士だけでなく、命令した将校、そして何より作戦を許可したトルーマン大統領を戦争犯罪人として裁き、後世に伝えるべきだ。

 

原爆投下は、わずかに75年前の出来事だ。

戦争犯罪に時効はない。

バイデン候補者も、そこまで根性を入れて、核兵器廃絶に取り組んで欲しいものだ。