嫁が熱烈なオペラファンだ。
夫婦で海外旅行をする時は、大体このオペラ鑑賞が主目的になっている。
そのせいで、ウィーン、プラハ、ミュンヘン、ロンドンを訪問することが多い。
しかし今年は武漢肺炎のせいで、全部のオペラハウスが休演状態だ。
オペラのシーズンになっても、海外から観光客が全く来ない。
困った劇場側が、それでもオペラファンをつなぎとめるために、過去の公演ビデオを無償で全世界に配信した。
スマホ、パソコンで視聴できるようになったが、迫力不足は否めない。
その場合は、家庭の大型テレビに映せば、劇場で見るほどの臨場感には程遠いが、スマホに比べると、歌手の表情の変化まで映し出されるので、充分満足できる。
方法は簡単で、HDMIコードを購入し、パソコン、スマホとテレビをつなぐだけ。
スマホには専用ケーブルが必要なので割高になるが、HDMIコードだけなら、数百円の投資で済む。
嫁は、「こんなに集中して、オペラを鑑賞したことがない」と言うほど、連日海外オペラハウスからの配信を楽しんでいた。
しかし、オペラシーズンが終了と同時に、このサービスも終了してしまった。
そこで、予てから興味のあったインターネット配信や、YouTube放送につないでみた。
すると、我が家の大型テレビで、実にきれいな画像を見ることができる。
そんな訳で、その後、一気にネット配信とYouTubeのファンとなり、毎週月曜にから金曜日までは、熱心に虎ノ門ニュースのライブ放送を視聴。
それが終わると、続けてYouTubeでチャンネル登録したものを見る毎日となった。
これでいよいよ、地上波テレビを見ることはなくなる。
今や、NHK天気予報と午後7時のニュース以外、地上波テレビを見ることはない。
最近、ネット放送の広告料が増えているのに、地上波放送では激減していると話題だ。
視聴者のテレビ離れが顕著になっているからだ。
我が家などその典型で、今までは例え見ていなくても、何となくテレビはつけていたのに、今では好きな配信を自分で選び、そこから情報を得るようになった。
世の中の動きについていくにはそれで充分だし、その方が偏向番組に腹を立てることもなくなるので、精神健康上も良い。
この場合で唯一、気を付けなければならないのは、確証バイアスだ。
何せ、自分のお気に入りしか見ないのだから。当然ながら情報は偏る。
ヒダリ巻き連中の配信など、絶対に見ない。
しかし、動画のネット配信をよくよく見ると、ヒダリ巻きの配信は少ない。
保守側、世間でいうネトウヨの方が、圧倒的に活用している。
世間的に有名になったYouTuberも、ほとんど全てが保守論客だ。
FacebookやTwitterが左右両派の罵倒合戦の場に比べると、サヨクは全く元気がない。
最近の出版業界も然りで、ヒダリ巻き著者の本は、全く売れない。
百田尚樹、門田隆将、有本香、石平、上念司などの本が、次々にベストセラーになっているのと好対照なのだ。
地上波テレビや大手マスコミ以外では、完全に「右上左下」状況が定着している。
これは今の政治も、全く同様の傾向だ。
与党が武漢肺炎対策で失敗しようと、では代わりの野党は全くお呼びではない。
野党は、モリカケで、さくらで、検察庁長官定年延長で、政権の足を引っ張り続けたが、その全てが自分たちへの支持率アップにつながらなかった。
マルクス主義全盛時代は、こうではなかった。
出版物の大半はサヨク系であり、右寄り主張は際物扱いされていた。
しかし今や言論界に於いて、マルクス主義もサヨクも、退潮が著しい。
そして、ヒダリ巻きに残った最後の拠点が、地上波テレビ、大手マスコミ、マルクス主義の残滓がかすかに残る大学と法曹界なのだ。
しかしそこですら、ネット世界の拡大で基盤が揺れている。
サヨク勢力同様、現代に通用しない旧態依然とした自分たちの価値観を、ひたすら押し付けるだけのマスコミに明日はない。