実は、50年近いNFLのファンだ。
今年は武漢肺炎のせいで、世界中のスポーツが大幅に開幕遅れとなったが、NFLは無観客ながらも予定通りに開幕した。
大いに喜んだが、その記念すべきオープニングゲーム式典を見て驚いてしまった。
何と黒人差別への抗議で、国旗掲揚と国歌斉唱の時に、跪いていたり、ロッカールームから出てこなかった選手がいたらしいのだ。
そしてその極めつけが、スタジアムに掲げられた旗で、星条旗とNFLリーグの旗は当然ながら、それと一緒に全く異質の旗が掲げられていた。
「BLACK LIVES MATTER」と書かれた旗が、翻っていたのだ。
これは、謂わずと知れた、黒人差別に反対するスローガンだ。
確かにNFLには、黒人選手が多い。
過半数が黒人選手だし、主力選手に至っては、もっと黒人比率が上がる。
黒人たちが、自分たちが差別されることに反発する気持ちは、分からないでもない。
しかしNFLの黒人選手は、ただ一人の例外もなく超成功者であり、超大金持ちだ。
しかも、そんじょそこらの金持ちではない。
桁違いの大金持ちなのだ。
そんな連中が、改めて「LIVES MATTER」などと言うとは笑わせる。
僕は、BLM運動を否定はしない。
黒人が白人によって差別されない社会が実現することは、素晴らしいとは思う。
しかしBLMは、決して平和的な運動だけではない。
白人警官の取り調べ中に黒人容疑者が死亡した事件をきっかけに、全米中を席捲したBLMだが、途中で暴動となり、同じ黒人が経営する店舗が略奪される被害が続出した。
NFLの名だたる黒人選手たちも、そのことは充分に承知のはずだ。
であれば、暴徒と化したBLMは、厳しく断罪するべきだろう。
如何にも
・BLMは正義の活動
・そのBLMに理解を示す自分たちもまた正義の味方
みたいなマスコミによって作られたイメージに悪乗りし、これ見よがしに国旗や国歌を無視したり、急にBLMの旗を掲げたりするのは、何とも大衆迎合ではないか。
彼らが、黒人差別に反対するのなら、先ず隗より始めよ!
NFLはアメリカきっての金持ち団体だし、有力選手たちは、並みの庶民が百人集まっても使いきれないほど稼いでいる。
ならば「LIVES MATTER」のために、貧しい黒人に自分たちの財産を、ドンドン寄付すればいい。
そうすれば数多くの黒人が「LIVES MATTER」で生きることができる。
全米で多くの人が見ている前で、わざとらしくパフォーマンスするよりも、はるかに即効性があり、数多くの貧乏人から感謝される。
先ごろの、テニス全米オープンの大坂なおみにも、同様のことが言える。
選手が政治主張を持つのは勝手だが、それを職場で仕事中にアピールする必要はない。
仕事中は、対戦相手もいるし、共に戦う同僚もいる。
その全員が賛同し、理解しているのでなければ、はなはだ傍迷惑な行動になる。
だから仕事とは離れた場所を独自に設定し、そこで自分の主張を開示するべきだ。
自分は超リッチな生活を送りながら、「差別に苦しむ黒人に連帯する」ことをアピールする姿は、偽善的に見えて仕方がない。