自民党のお騒がせ議員、杉田水脈が、またも事件を引き起こした。
今度は自民党の党会合で、女性の性被害について「女性はいくらでもウソをつける」と発言したらしい。
当初の杉田は「そんなこと言っていない」と否定していたが、後に自分のブログで「精査したところ話していたが、女性蔑視ではない」と訂正し謝罪した。
最初は、否定しておけば事足りると思ったのだろうが、結局は発言したことを認め言い訳して謝罪するのは、やり方としては最悪だ。
そもそも本来なら身内だけの会合での発言が、何故いとも簡単に外部に漏洩するのか。
これは自民党内に、多くのアンチ杉田がいるか、その時の杉田発言が、常軌を逸するほど酷かったからに違いない。
この間、非難轟々の中で杉田の応援団は、「本人が否定している段階で、あれこれ詮索するのは好ましくない」と杉田を擁護していた。
しかし、本人が発言を認めてしまったために、一気に大恥をかくことになった。
想像するに、杉田の「女性はいくらでもウソをつける」発言は、性犯罪の被害者と言っても、果たして全て真実を語っているのか分からないと言いたかったのだろう。
韓国の自称慰安婦連中の発言矛盾や、現在も係争中の伊藤詩織対山口敬之の事件も、未だに両論が入り乱れている。
頻発する痴漢冤罪事件は、被害者の告発が全面的に正しいとの思い込みから発生する。
一方で被害者側に立てば、性犯罪被害者が勇気を振り絞って告発するのだから、それを疑うこと自体が被害者へのセカンドレイプだと主張する。
しかし杉田は、「被害者が可哀そう」との先入観にとらわれるのではなく、事実解明が重要で、女性の言い分を丸ごと信じるべきではないと言いたいのだろう。
それは充分に検討に値する見解だが、しかし何はさておき、弱者に寄り添うべきと考えるリベラル思想の持ち主たちには、格好の攻撃目標となる。
杉田の舌禍事件は、過去にも何回も繰り返されて来た。
有名なのは「LGBTは生産性がない」発言だが、この時もサヨクやリベラルからは、杉田の原則論は少数派、弱者への思いやりにかけていると非難された。
今回もまたサヨク陣営は、自分たちの不祥事は棚上げして、杉田の議員辞職を要求しているが、このように杉田発言は、常に賛成派と反対派が入り乱れての非難合戦になる。
確かに、杉田を批判するマスコミ報道は。常に切り取りと継ぎ接ぎ疑惑がある。
しかし杉田は、昨日今日議員になった新人ではない。
そんなマスコミの習性は、百も承知のはずだ。
それなのに何度もマスコミの餌食になるのは。基本的に自分の発言に脇が甘いからだ。
また右派の中には、サヨクと正面から争う杉田をジャンヌ・ダルク扱いする人もいる。
しかし杉田は、サヨクの活動を「コミンテルンの陰謀」などと、稚拙な理屈をこねる。
いくら共産主義の恐怖を煽るとは言え、何十年も前に消滅したコミンテルンを持ち出すのは、杉田が単なる勉強不足のポピュリスト政治家であることを表している。
政治家、杉田は、みんなの党から日本維新の会へ鞍替えし、その後2017年衆議院選挙で、当時の安倍晋三首相、櫻井よしこの支援を得て、自民党比例区で当選した。
この時、桜井から杉田の支援要請を受けた百田尚樹は、杉田は全く信頼できないとして「あんな薄汚いヤツ、絶対に応援せん」と拒否した。
自分の著書「日本国紀」を批判した。八幡和郎の出版本を写真紹介した杉田に腹を立てたからだが、そのついでに維新時代の杉田の振舞いを悪意タップリに暴露していた。
勢い余ったのか百田は、杉田のTwitter上のアイコンや写真が加工されているなどと誹謗中傷まで仕出かしていた。
この辺は百田の品性の下劣さを現れだが、一方では胡散臭い政治キャリアや、常に物議を醸し、その都度自民党の評判が悪くする、政治家、杉田水脈の素養も疑問だ。
ここに至れば、安倍晋三や櫻井よしこには、人を見る目がなかったことになる。
杉田は、自民党が是が非でも庇わなければならない、将来を嘱望された人材ではない。
皮肉にも杉田の今回の功績は「そんなことは喋っていない」とウソをついたことが速攻でバレて、「女性はいくらでもウソをつける」ことを自ら実証した程度だ。
そんな政治家なだから、さっさと引導を渡して、次の選挙で公認を外しても、自民党にとっては大勢に影響はない。
次の衆議院選でも、杉田が公認される可能性が高いらしい。
だが、自民党ハン、もう腹を括りなはれ!