昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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トランプが奇跡を起こす(かも知れない)!  

 

最初に、自慢じゃないが、当方選挙で投票したことがない。

そのことでは、一度として褒められたことはなく、むしろ多くの顰蹙を買ってきた。

今は亡き父親からは「選挙権を得るために命を懸けた人もいるのだから、棄権は背信行為」と諭された。

だがそれでも頑として自説を貫き、若い頃から「老いの一徹」で、選挙権を得て以降の全ての選挙を棄権してきた。

 

あれほど支持してきた安倍晋三前総理大臣でさえ、例え選挙区の住民であっても、敢えて投票する気持ちにはならないだろう。

ここでその理由の詳細を述べることは控えるが、一つだけ言えば、信頼し、投票するに値する政治家を見たことがないことがあげられる。

その代わりに「コイツだけは絶対にダメ」な政治家は複数いる。

もしも選挙で×をつければ獲得投票数が一票減る制度なら、菅直人石破茂は、絶対に国政に送り出してはいけない政治家として、喜んで×投票するだろう。

 

しかしそんな長い選挙棄権歴の当方だが、初めて一票を投じたい政治家が現れた。

それがドナルド・ジョン・トランプだ。

トランプがアメリカ大統領に当選した直後は、余りの保護主義ぶりや、日本との関係でも、無茶な米軍駐留費要求をするだろうと警戒した。

そんな不安の一部は当たっていたが、それを打ち消して余りあるほど評価すべきは、一連のトランプ外交の成果だと思う。

トランプは、中国共産党との全面対決を辞さない覚悟を打ち出したことで、アメリカの歴史に名を残す大統領だ。

中国共産党の危険性を声高に叫び、行動に移したのは、アメリカだけでなく、世界の指導者の中でもトランプは際立っている。

少しでも、共産主義と中国の中華思想のリスクを知る人間には、トランプほど頼もしく信頼できる政治家はいない。

 

もしもアメリカ大統領選の選挙権があれば、迷うことなくトランプに一票を投じる。

だから自分が、アメリカ人でなかったことを悔やまれる。

 

しかしそのトランプの大統領再選は、世論調査で見る限り絶望的だ。

投票日まで、残りわずか二週間もないのに、支持率調査でバイデンに10%以上の大差をつけられている。

こんな劣勢を、どうやって逆転するのか?

 

トランプは、病上がりにも拘らず、激戦区を絨毯爆撃のように遊説して回っている。

これはこれでやらないよりマシだが、既に郵便投票で3千万人以上が投票済みらしい。

些か手遅れ感があり、逆転打になるほどのインパクトがあるとは思えない。

 

そんな窮地のトランプにとって、文字通り最後のチャンスになると思われたのが、バイデンとの直接対決の第二回目の討論会だった。

それは、日本時間23日午前10時、NHK総合で実況された。

折しもその直前、バイデンの息子ハンターバイデンのスキャンダルが明らかになった。

尤もアメリカも日本と同じで、大手マスコミは、この話題を一切取り上げない。

トランプ寄りのFOXテレは報道したらしいが、その内容が極めて生々しい。

事実なら、バイデンには痛打にもなりかねず、当然ながらトランプが、ディベートのどのタイミングでこの話題を持ち出すかが注目されていた。

 

前回の罵り合いから打って変わって、今回は各々の主張が一人二分ずつと制限されているので、おとなしい展開だ。

討論会前には痴呆症疑惑があったバイデンだが、眼付も口調もしっかりしていた。

 

討論会は、トランプに不利な武漢肺炎の話題から始まった。

バイデンは、トランプの無警戒と無為無策が被害者を増やしたと言う。

一方のトランプは、中国人入国を禁止したので被害が小さくなったが、拡大したのは民主党知事の地域だと切り返す。

これは前回の焼き直しで、全く新鮮味はない。

 

面白かったのは、北朝鮮を巡る論争で、トランプの「金正恩との良い関係が戦争を回避した」との自画自賛に対し、バイデンは「ゴロツキを相手にした」とこき下ろした。

またバイデンが「中国には国際ルールを守らせるが、トランプは関係を悪化させただけ」と言えば、トランプは「自分は中国に毅然とした態度をとったが、金を貰っているバイデンにはできない」と反論する。

人種問題では、バイデンが「トランプは差別を拡大した」と非難したが、トランプは「民主党の法案で黒人逮捕者が激増した」と切り返した。

これに対してバイデンは、その法案の非を認め、「長らく副大統領として無為無策だった」との批判には「議会が共和党支配だったから」と責任転嫁した。

この点は、トランプ圧勝!

エネルギー政策では、トランプに「バイデンはオイルシェール禁止と言った」と攻撃されると「私はそんなこと言っていない」と言い訳したが、これはバイデンが苦しい。

またバイデンは、自然再生可能エネルギーに変えるべきと力説していたが、これは世界中に蔓延る自然エネルギー幻想で、全く具体性に欠ける。

 

トランプを応援しているので依怙贔屓かも知れないが、冷静に見て今回の討論会は、内容としてはトランプに分があった。

ただ最後の「自分に投票しなかった人へ」の言葉で、トランプは終始バイデンと民主党攻撃を続けたが、バイデンは「支持した人にも支持しない人にも、自分は等しくアメリカ大統領になる」とまとめて好感度が上がった。

 

これを受けたCNNの世論調査は、バイデン:トランプが53:39でバイデン勝利。

一方のFOXは、トランプ勝利74%。

一体この差は何だ!

ただ、連日あれほどバイデンを支持しトランプを攻撃しているCNNですら、バイデン勝利が53%しかなかった。

よって客観的に見ても、今回の討論会については、トランプの勝利。

最低でも、トランプ大善戦の評価になるだろう。

 

問題は、11月3日。

今までは、かなり絶望的と覚悟していたが、最近になって取らぬ狸かも知れないが「ひょっとしたら僥倖に巡り合うのでは」と期待感を持ち始めた。

どちらが勝っても裁判沙汰必至と言われる今回のアメリカ大統領選挙だが、極東の片隅に住む当方は、息を潜めてトランプ勝利の報を待ちわびている。

トランプとその支持者たち、最後の一瞬までガンバ!