百田尚樹は、作家としては一流かもしれないが、評論家は失格だ。
この間のアメリカ大統領選についての百田の意見は、聞くに堪えないほどの、暴論と話しの摩り替えばかりだ。
直近では、百田の意見は謀略論だとの批判に「そんなこと言うヤツは、北朝鮮の拉致疑惑も謀略だと言った」と反論した。
これは全くの論理のすり替えで、当時の実態は
・拉致被害者の会が、具体的証拠を挙げて北朝鮮の犯行を告発した
・しかし時の野党が、それは根拠のない謀略だと否定した
ことにある。
今回、批判されている百田の謀略論は、
・思い込みだけで、民主党が不正選挙をしたと決めつけた
・しかし、その具体的証拠は皆無
なので、北朝鮮拉致事件で言えば、百田の言動と役割は、当時の野党そのものなのだ。
また百田は、モリカケ桜を追及し続けた今のマスコミと野党の姿勢とも全く同じだ。
敢えて違いを言えば、今回の大統領選は裁判闘争になり、モリカケ桜は国会の議論になった点だが、両方とも全く成果がない点は一緒だ。
百田やトランプ勝利を信じる右派たちは、自家撞着に陥っている。
そんな百田の仲間に、有本香がいる。
虎ノ門ニュースのレギュラーで、右派の論客としても知られている。
また、ほとんどの意見が百田と被り、上念司とは一線を画している。
しかし、今回のアメリカ大統領選に関しては、さすがに百田に利あらずと見ているのか、今のところはっきりした見解を述べてはいない。
その二人は一緒に、大村秀章愛知県知事リコール運動を応援した。
盟友、高須克弥院長を応援するためだ。
残念ながら、高須院長の獅子奮迅の努力にも拘らず、はたまた虎ノ門ニュース出演者たちの応援にも拘らずリコール運動は敗北し、高須院長は「休戦」宣言した。
そんな百田とも高須院長とも親交のある有本が「高須院長と百田さんは似ている」とTweetしたことがある。
「少年のような正義心で、逃げずに敵に正面からぶつかる」と言う感じの表現だった。
しかし当方は、有本の見立ては間違っていると思う。
高須院長と百田には、決定的な違いがあるからだ。
具体的には、高須院長は自分が批判されても、決してその人間をブロックしないが、一方の百田は、事の真偽、善悪を問わず、耳障りなものは悉くシャットアウトする。
これは、表面的な行いの些末な違いではない。
自分への批判を正面から受け止めるのか、聞きたきくない話には目も耳も閉ざすのかの違いだ。
高須院長は、自分への肯定的意見も否定的意見も、共に受け止める人物の大きさがある。
気の小さい百田とは、似てもいないし、まるで非なる存在だ。
その高須院長の病状が、思わしくないらしい。
全身ガンを押して、本人が言うところの「ドーピング漬け」状態で、リコール運動に没頭したのが悪かったようだ。
最近は治療に専念らしいが、大好きなTwitterで「楽しい人生だったな」と、昔の動画を連続投稿しているので、これだけ見ると、既に死を覚悟して、昔を懐かしがっているようにも見える。
その反面、「I shall return」と、まだまだ頑張る姿勢も示している。
ただ、体調については、傍から見ていてもシンドそうだ。
しかし、何事にもブレない高須院長には、多くのファンがいる。
小池百合子が人気絶頂時に、希望の党の立候補者との写真撮影に3万円を要求したことがある。
ちょうどそのころ、海外旅行直前の我々夫婦が、偶然JAL成田ラウンジで高須院長夫婦と隣り合わせた。
気さくに写真撮影に応じてくれた高須院長に「この写真、SNSにアップしていいでしょうか?」と打診すると、「どうぞ、どうぞ」と快諾してくれた。
今に至るも当方のSNSで、この写真ほど多くの人が訪問してくれた記事はない。
政治仲間に対して、自分の写真に金を要求した小池百合子との違いを痛感し、一発で高須院長夫婦の大ファンになった。
それでもN国党の立花孝志との公開討論では、高須院長の準備不足を批判したが、高須院長は柳に風と受け流してくれた。
ここでも気に入らない意見に絡み、悪態をつく百田とはモノが違う。
その相方、西原理恵子さん
「いつまでもお元気で!」と祈念してやまない。