昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

SNSは諸刃の剣

最近の世相に関して、絶望とまではいかないが失望感が強い。

何度か触れてきたが、保守派の分裂劇についてだ。

 

日本の保守派が、アメリカ大統領選の結果でトランプが負けたかどうかで、口角泡を飛ばして言い合っている。

当初は、百田尚樹&有本香対上念司&KAZUYAの争い程度の認識しかなかったが、実は関係している連中はもっと多く、グループ間の罵り合いもどんどんヒートアップしていることが分かってきた。

その結果、今まで全く存在すら知らなかった右派論客の名前も、たくさん知ることとなった。

 

マァ著名人同士は、商売上のスタンスの違いとして、その後の影響力にも関わるので、喧嘩することは分からないでもない。

全く理解できないのは、その各々の応援団連中だ。

百田尚樹Twitterには、上念司への批判がズラリと並ぶ。

逆もまた然り。

ほとんどネット経由の情報しかないにも拘らず、あたかもアメリカ大統領選の全てを知っているかのような応援ぶりだ。

こんな歯の浮くようなお世辞Tweetなど読む気もしないと思うが、百田も上念も、気に入ったものには返信したりしている。

 

そんなファン心理が、エスカレートしたのだろう。

百田のファンが、上念の発言を動画でアップした。

どうも講演会でのようだが

 ・トランプ応援のキ〇ガイを相手にしても無意味

 ・右翼が街宣車でカチ込んできたらぶっ〇す

みたいなモノで、確かに不穏当発言なのは間違いない。

この動画のアップ後、再生回数と上念非難の投稿が爆発的に伸びた。

 

ところがこの投稿に、上念からの反論が出てきた。

何でもこの講演会は、限定した顧客に有料で実施したものらしい。

当然ながらその内容を、許可もなく無償でアップロードされたら商売に支障をきたすし、著作権の侵害にもなる。

投稿者に対して上念の事務所は、損害賠償と著作法違反の訴えを起こす構えだと発表した。

またこの投稿者は、Twitterでかなり上念を挑発気味だが「その発言自体は表現の自由だから問題視しない」と余裕をかませている。

 

一方の投稿者は、

 ・上念の犯行声明を世間に知らせたかった

 ・警察に相談に行ったし、今から弁護士にもあたる

と釈明している。

 

そしてこの投稿へは大量のコメントがあるが、その99.9%は「頑張れ、応援している」だ。

中には、「微力ながら資金的援助」を申し出る人さえいる。

この間の問題で、数の上では上念側が劣勢なのが良く分かる。

投稿者も気を強くしたようで、

 ・意見の違う不特定多数への加害告知は脅迫行為

 ・不適切動画の削除

 ・上念の謝罪

を要求し、「徹底的に戦う」と宣言している。

 

しかしこの上念発言は、不特定多数への殺害告知や脅迫になるのか。

 

この発言は11月11日八重洲イブニングラボの有料の講演会で、特定顧客相手にされたものだ。

謂わば、有料のプロレスの試合で、レスラーが対戦相手に対して「オマエ、ぶっ〇すぞォ」と喚くものと大差ない。

投稿者がこの発言で、「身の危険を感じた」とは到底思えない。

何よりも、投稿者は明らかに違法に動画をアップロードしている。

その理由として挙げられた、「犯行予告を世に知らしめる必要があった」ことが、裁判で認められるかどうかが決め手となる。

 

世の中には、当方と似て暇人もいる。

この投稿者に「ペナルティは3千円強の料金×再生回数なので約10憶円」などと教える人がいた。

数年前にTwitterで、高須克弥院長とその夫人を侮辱した投稿者は、高須院長から名誉棄損で訴えると宣言された。

その投稿者は当初、粋がって強気だったが、実際に個人を特定されると、慌てて記事を撤回して謝罪し、高須院長は「罪を認めればそれ以上の深追いはしない」と太っ腹に許した。

 

果たして今回の上念司は、この高須院長の例に倣うのか、はたまた一罰百戒で臨むのかは知らない。

ただ、SNSという文明の利器を利用して、気軽い気持ちで相手を攻撃すると、とんでもない陥穽が待ち受けている。

保守派分裂の中で、百田を応援する今回の投稿者は、上念を貶める絶好のネタを見つけた積りだったかもしれないが、SNSは諸刃の剣。

相手を切った積りでも、返す刀で自分が切られることがある。

 

今回激励、応援のコメントを発した人が、投稿者に成り代わって賠償金支払いに応じてくれる保証などどこにもない。

著名人の争いは、自ら渦中に飛び込むことなく、高みの見物に限る。

努々、君子ならぬ小人は危うきに近寄らずだ。