地上波テレビを見なくなって久しい。
今年は武漢肺炎の所為でスポーツ中継が減ったので、更に地上波にチャンネルを合わせることがなくなった。
今ではNHKニュースと天気予報、緊急地震速報くらいしか見ない。
その分、YouTubeを見る。
ただ、無料の場合に度々挿入されるCMが面倒臭いと思ったので、プレミアム会員になった。
お陰で、自分の好みの番組を、CMなしで視聴できる。
NHKが面白い番組だけを放送しているみたいなもので、退屈しのぎにはもってこいだ。
しかも、今まで偏向した地上波番組を散々見せられ続けたストレスからは、完全に開放される。
これほど気分良く、テレビを見るのは久しぶりだ。
そのYouTubeの世界で、与党寄りの政治解説を生業とするYouTuberを大量に発見した。
当然ながら、野党を応援するYouTuberもいるのだろうが、そんなモノは最初から見る気もない。
そのため大いに、確証バイアスになってしまうリスクが高い。
それでも、聞くだけで、見るだけで吐き気を催すヒダリ巻きの理屈に接することがない生活は、実に気分爽快だ。
こんなYouTuberたちは、最後に必ず「チャンネル登録と、いいねボタンを宜しく」と頼んでくる。
これはカネがかからないので、気に入ったYouTubeには躊躇なくチャンネル登録することにしているし、面白かったりタメになれば、いいねボタンで高評価することにしている。
すると次からは。登録したYouTubeと似通った内容の投稿が、次々と自動的に紹介される。
この結果、今まで顔も名前も知らなかった論客たちが、保守的意見を発表していることが分かった。
ここまではYouTube初心者クラスの展開だが、次の段階では、有料チャンネルへの勧誘が始まる。
これには、月額数百円から千円強の料金が必要になる。
ゲームの世界のApp内課金みたいなもので、YouYubeに嵌まると、あれもこれもと有料チャンネルを申し込みたくなる。
しかしYouTubeプレミアム会費に加算されると、結構負担がきつい。
有料チャンネルを登録する時は、慎重さが必要だ。
YouTubeは、政治モノばかりではない。
芸人たちのYouTube進出がもっと活発で、いつの間にかYouTuberが大量に出現している。
気の利いた芸人は、ほとんど自分のチャンネルを運営している。
それを見て思うのだが、芸人にとっての芸能活動は、テレビ出演に頼る必要はない。
腕一本、舌先三寸、自分の才覚だけで、充分に観客を惹きつけ、飯を食っていける。
それまで放送作家任せだったネタも、自分で創意工夫できる。
事務所やマネージャー任せだった仕事も、自分で演じてYouTubeにアップしておくと、面白ければ勝手にファンが付く。
腕に自信のある芸人にとっては、YouTubeは理想の世界だ。
ここでは、物まねタレントたちが異彩を放っている。
もう一つのYouTubeジャンルが、スポーツ関連だ。
僕の好きなボクシングでは、過去の世界タイトル戦や名選手同士の名勝負の大半が観戦できる。
更に、功成り名を遂げたチャンピオンたちもまた、YouTubeの世界に参入している。
ここでは「寡黙な名選手」だったはずのスポーツ選手たちが、イメージを打ち破って、見事なお喋りを披露する。
現役時代の強さと、現在の立ち居振る舞いとのギャップが面白い。
この部門では、貴闘力部屋とか、渡嘉敷勝男&竹原慎二&畑山隆則チャンネルが楽しい。
時代は変わった。
テレビが情報の中心的存在だった時代から、個人の才覚次第で、自分の意見や特技を披露できる時代へと変わった。
政治家も、芸人も、スポーツ選手も、情報発信手段のYouTubeを使いこなす能力が求められている。
ただYouTubeは、自分が曝け出される。
YouTuberの人品骨柄が、一目瞭然に分かる。
だから、最後まで勝ち抜くYouTuberは、どれだけ人間的魅力があるか、人柄の勝負になること間違いない。