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ガースー政権大ピンチ

花の命は短くて、苦しきことのみ大かりき

ガースー政権の栄耀栄華は、わずか二か月の命だった。

 

三か月前、政権スタート直後のガースー政権の支持率は70%超。

ガースーも、切れ味鋭く携帯料金値下げに取り組み、不得手とみられていた外交も卒なくこなした。

一か月後も、その高支持率が続いた。

当然ながら与党からは、この勢いに乗って解散総選挙の声が上がる。

一方の野党はタダでさえ人気も信用もないのに、こんな大人気の強敵政権が相手の選挙になれば、壊滅的敗戦が必至だ。

「コロナ対策優先だァ、年末の忙しい時の解散はあり得ない」と、表面的には強がっているが、実は「解散は絶対にやめてネ」の哀願調発言すら飛び出していた。

そんな絶好のタイミングを、ガースーは自ら放棄した。

 

その理由は、「コロナ対策を優先しなければならない」と、弱体野党に救いの手を差し伸べるモノだった。

 

結果論で批判する訳ではないが、この解散総選挙を見送った理由が分からない。

武漢肺炎対策は、どの政権が手掛けても、誰が担当しても、決してうまくいくはずはない。

何故なら、防疫と経済の両にらみで行く限り、日本だけの対策で事が足りることはないからだ。

感染再爆発の諸外国との交流を、鎖国で完全にシャットアウトできるならともかく、何らかの交流を続ける以上完璧な水際作戦などない。

敵はウィルスなので、ワクチンが開発されない限り、武漢ウィルスを抑え込むことは不可能だ。

寒く乾燥した冬場には風邪と共に、またまた武漢肺炎が猖獗を極めることは、予想に難くなかった。

 

「三密が守れないから選挙しない」との理屈もおかしい。

実際に武漢肺炎が拡大する中でも、普通に社会生活は営まれている。

そして皆、それなりの生活の知恵が身についてきている。

わずか一日だけの選挙なら、三密を避ける手段はいくらでもある。

選挙運動も、街頭演説や大集会を避け、テレビを中心にすればよいし、何よりも与党も野党も全く同一条件の選挙戦になるから、誰が有利で誰が不利かもない。

しかし、コロナ対策に自信があったのか、あるいは元々勝負師ではないのか分からないが、ガースーはこの解散タイミングを見送った。

就任直後のガースー政権には、千載一遇のチャンスだったのに、ヤル気がなかったのが無念だ。

 

そうこうしている内に、与党のスキャンダルまで噴出した。

安倍前首相の桜を見る会問題は、政治資金規正法違反で秘書が罰されれば済む程度の事件だが、マスコミと野党は鬼の首でも取ったかのように騒ぎ立てている。

更に、農水族への贈収賄事件が勃発し、議員辞職の事態となった。

 

肝心の武漢肺炎対策は、「勝負の三週間」作戦がもろくも失敗。

陽性反応者、世間的には感染者、の数がどんどん増えている。

そんな中で、医師会や専門家会議が、Go to中止を叫び始めたが、ここでもガースーは、致命的ミスを重ねた。

それまでGo toキャンペーンに拘り、経済と防疫の両輪を何とか回そうとしてきたのに、世間の声の推されて急遽中止してしまった。

武漢肺炎の因果関係がないからとGo toを続けていたのに、一転して明確な理由もなく中止するとは、信頼感がなくなるのもやむを得ない。

しかも、国民に外出自粛、飲食店に営業時間短縮を要請しながら、自分は高級ステーキの会食に参加する。

素人ではあるまいし、一国の総理大臣としては誠に情けない。

 

順調だった外交でも、韓国の下っ端役人や中国の王毅外相などと会談し、日本国総理大臣の地位を安売りしてしまった。

更に茂木外相が、王毅の暴言をとがめることなく「謝々」とお世辞を言ったことで、すっかり中国にもなめられた。

 

そんなこんなで、ガースー政権の支持率は急落した。

 

ガースー政権を積極的に支持して保守層は、全体の三分の一。

ガースー政権に絶対反対のヒダリ巻き野党もまた、三分の一。

マスコミアンケートで「どちらとも言えない」中途半端が三分の一。

 日本国民は大体こんな割合で、中途半端族が誰を支持するかで、選挙の優劣が決まる。

 

今は、ガースー政権を積極的に支持していた連中ですら、一部離反しているし、中途半端層の半分以上が不支持に回った。

このままでは、解散総選挙のタイミングも計れず、任期一杯の追い込まれ解散になるだろう。

その場合、与党が選挙で勝つ確率は。ぐっと下がってしまう

 

先入観とは恐ろしいモノで、安倍長期政権の後釜として就任した直後は、ガースーの朴訥とした話しぶりが、苦労人と好意的に見られた。

しかし人気がなくなると、同じ人間の立ち居振る舞いなのに「頼り甲斐がない」とか「自信がなさげ」とか酷評される。

与党内でも「ガースーでは選挙に勝てない」と不安視され始めた。

 

勝負事は、一瞬の躊躇が敗北につながる。

今のガースー政権を見ていると、乾坤一擲の勝負手を出し損ねた、負け犬の姿しかイメージできない。

僕はそれでも、「石破よりもガースーが良かった」と自分を慰めているし、野党よりも与党が良いことは間違いない。

 

ただ「ではガースーの次は?」と問われると、返事に窮する。

与党支持者には、イライラの九か月間になる。