昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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今のアメリカで起きていること

日本にいても、今のアメリカの混乱ぶりが伝わってくる。

ただ日本で感じているよりも、現地アメリカは遥かに緊張している。

 

日本では、

・トランプは不正選挙を主張してバイデン勝利を認めなかった

・6日ワシントンDC集会のデモ隊が暴徒化して議事堂を占拠

・それでも選挙人が確定、トランプは一気に不利になった

・20日にはバイデンの就任式で、長かった大統領選は終了

みたいな伝わり方だ。

 

しかしアメリカのマスコミを見ると、今にもトランプ支持者が暴動を起こするかの報道ぶりだ。

勿論、アメリカのマスコミは総じて反トランプ姿勢が強いので、少々は割り引かないといけない。

それにしても、トランプの窮状がヒシヒシと分かってくるのだ。

 

日米の一番の認識違いは、6日のデモ隊議事堂乱入事件についてだ。

日本では、

・トランプ支持者の平和的デモ隊に一部過激派が紛れ込んだ

・それはANTIFAかBLM

・トランプは暴力を否定し、デモ隊に帰宅するよう呼びかけた

との伝わり方だが、アメリカマスコミは違う。

・6日の国会乱入はトランプ演説が直接的原因

・それだけではく、別に4千人の武装テロが計画されていた

・一連の行動はトランプによるクーデター計画

となっている。

そしてここから、民主党はトランプ弾劾法案を提出し、下院ではその法案が通過してしまった。

 

弾劾法案が成立するためには、上院での決議が必要となる。

しかし上院では、20日大統領就任までの決議が時間的に無理なので、弾劾法案が成立することはあり得ない。

民主党はそんなことは百も承知で、トランプへの嫌がらせで、共和党内でのトランプの影響力を削ぐことが目的なのだろう。

実際に下院での採決では、下院共和党№3のチェイニーを始め、かなりの議員が反乱し、弾劾決議案を支持した。

 

トランプ支持者は、6日に選挙人登録を受け取り、バイデン勝利を認めたペンス副大統領を、裏切者と猛烈に非難していた。

当日のデモ隊は、「先ずペンスを吊るせ」とまで罵倒していた。

しかしトランプ弾劾決議案で、実際に民主党の前に立ちはだかったのは、裏切者で小児愛疑惑まで論われたペンス副大統領だった。

トランプの弾劾法案が不成立だったのは、ペンスの功績だ。

ここでも、トランプの逆境の中で支持者たちが、いかに冷静さをなくしているのかが見て取れる。

 

恐らくバイデン政権になった後も、トランプの政治責任追及は続く。

民主党は、6日のトランプ演説を、国家反逆罪に匹敵とまで非難しているからだ。

大手マスコミもまた、トランプ批判のオンパレードだ。

共和党の大物、元カリフォルニア知事のアーノルド・シュワルツネガーが、トランプを痛烈に非難したことが話題になっている。

オーストリア移民のシュワちゃんは、ナチスが勃興したクリスタルナハト事件と、6日の議事堂乱入がダブって見えたらしい。

その昔は「トランプ党」と見做されていた共和党だが、トランプの基盤が弱体化していることだけは間違いない。

 

もう一つ、トランプ関連で実は大事件が発生している。

NFLの超大物コーチ、ニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ、ベリチックが大統領勲章受章を断ったと言うのだ。

ベリチックと言えば、アメリカでは大統領並みの知名度の有名人だし、大統領勲章は、日本の文化勲章のような名誉あるモノだ。

しかもベリチックは、トランプの熱烈な支持者として知られてきた。

その彼が、名誉ある勲章受章を断ったのは、やはり6日の議事堂乱入事件の影響らしい。

自由と民主主義を守ることを何よりも重要視するアメリカ人は、あの事件は絶対に許せないものととらえている。

 

日本ではまるで能天気に、あれはトランプ支持者の仕業ではないと信じている連中がいる。

しかし当日国会に乱入した犯人たちが次々と逮捕され、その大半がトランプ支持者なのだから、全く説得力がない。

トランプ支持者は冷静で整然としていたと主張しても、トランプ支持の帽子を被り、星条旗を振りかざしトランプ支持を訴えていた連中が建物内で狼藉を果たしているのが、ほとんど全て録画されている。

トランプとトランプ支持者は民主主義の敵とキャンペーンを張られても、反論できないのが現状だ。

 

現役大統領だったから、反トランプの動きにも対抗できたが、権力を手放したトランプの今後は、厳しい政治家人生になる。

返す返すも、不正選挙を主張しながら、トランプ本人も弁護団も具体的証拠を提示できなかった、大統領選の負けっぷりが悪かった。

トランプ政権の四年間に感謝してきたファンには、それが無念だ。