Facebookで自宅を晒され大騒ぎになったM氏だが、一週間以上も投稿が途絶えていた。
プライバシーを侵害された直後のM氏は、我を忘れるほど怒りまくっていた。
かなりの年配者だし、興奮しすぎると体に悪い。
僕とは、政治的立場は180度違うものの、老人仲間としてM氏の体調を心配もしていた。
M氏は、自宅だけでなく、住所や電話番号を知る方法まで暴かれると言う、個人的にはかなりリスクのある立場に追い込まれた。
そんな犯罪に近い行為を取ったオトコは、許されるものではない。
だがそれほどの被害にあっても、M氏の応援団は極めて少数だった。
そんな批判派の中でも一番多かったのは、自業自得との意見だ。
M氏が投稿する記事が、頓珍漢なだけではない。
M氏は、集中する批判コメントに対して、誰かれ構わず、しかも口汚く罵り返すのだ。
ズラリとコメントが並ぶので、一見すると議論が紛糾しているように見えないでもない。
しかし実際は、お互いが「オマエの母さん、デベソ!」と言い合っているようなレベルなのだ。
そんな悪口言い合いバトルを繰り返した人たちは、M氏が被害にあっても「ザマア見ろ」反応で、実に冷たい。
「ここまで嫌われていることを反省するべき」とのお小言もあった。
あまりの「多勢に無勢」状況に、さすがのM氏も少しは堪えたのではないだろうか。
再登場の場合は、華麗にイメージチェンジしたニューMを見ることができるかもしれない。
僕はそんな淡い期待で、M氏の動向に注目していた。
そのM氏が、満を持したようにFacebookに復活してきた。
のだが………
その主張は、全くの元の木阿弥で、依然と全く同じ。
と言うよりも、前よりも更に共産党と共産主義礼賛者となっていた。
しかも今回は、強力な助っ人まで現れた。
それまでのM氏は、雲霞のように(M氏曰く「うじゃうじゃ湧いてくる」)非難コメントに孤軍奮闘。獅子奮迅の頑張りだった。
しかし元を質せば田舎ッペ老人共産主義者だけに、理論的に弱い。
すぐに論理破綻で行き詰り、黙り込むことばかりだった。
ところが今回は、そのややこしい部分を担当する、共産党活動家と思われる新参者がついている。
コイツが批判コメントの全てに、日本共産党綱領を長々と紹介する。
その後「M氏や共産党や共産主義を批判するのなら、最初にこの綱領を論じるべき」と言い返す。
罵りを専門に担当するM氏との分業体制が、見事に出来上がっているのだ。
M氏批判派にすれば、そんな共産党綱領など、読む気にならない。
仮に共産党がどんなに良いことを綱領に書いていても、共産主義が世界的に敗北した事実や、共産主義による大粛清の歴史を合理化できるものではない。
何よりも、そんなに良い綱領を持つ政党なら、長期的に低迷し衰退傾向を辿るはずがないではないか。
面倒臭い奴が、M氏の応援団についたものだと呆れるばかりだ。
尤も僕は、今回のプライバシー侵害でM氏に対して
・裁判で決着するべき
・その時は、地元共産党の支援を受けた方が心強い
とアドバイスし、M氏から「思想を超えた公正さに感激している」と感謝されたオトコだ。
M氏と共産党のコラボについては、文句は言えないかもしれない。
今の日本共産党の支持率は、1%前後なのだろう。
暴力革命を諦め。平和革命路線に舵を切ったことから、一時期の共産党は。国会議員数も支持率も、今の倍くらいだった。
しかし今や、党勢は全く振るわず、党員高齢化も深刻だ。
我が家周辺で蠢く共産党活動家も、大半が70歳前後と見られる。
それだけに、共産党シンパを自称するM氏など、絶対に逃がしたくない貴重な戦力なのだろう。
M氏が共産主義の呪縛から、覚醒しなかったのは残念至極だ。
しかしこうなった以上、依然と同じ論敵として、M氏を揶揄い続ける道を選ぶことにする。
覚悟のうえで待ってろ、M!