り2月13日福島県沖発生源で、M7クラスの大地震が発生した。
我が家もかなり揺れたが、10年前の東日本大震災の記憶が生々しく残っているので、現地は恐怖感まで漂ったのではないだろうか。
今回は、不幸中の幸いで津波は発生しなかった。
こんな災害時は、ネットの有効性が十二分に発揮される。
土砂崩れや停電などの被害状況は、テレビなどとは比べ物にならないほどのスピードで伝わる。
一億総記者時代の最大メリットだ。
SNSはまた、ちょっとしたユーモアも凄いスピードで拡散される。
多くの人がご存じの話だろうが、ある人物が
・「松屋」で食い逃げしようとしたバイデンが
・逮捕を防ぐために筑波大学に核実験を依頼
・その結果、今回の地震が発生した
とツイートした。
それに対して、別の人物が
・「松屋」は食券制です
と軽く返したのが大受けになって、一気に拡散したものだ。
大災害を笑いものネタにしたとのお叱りはあるかもしれないが、マァ笑い飛ばしてオシマイの類だ。
ところが世の中には、摩訶不思議な発想をする人もいるモノで「筑波大学は核実験を止めろ」と抗議してきたらしい。
すると途端に
・「バイデン食い逃げ」をガチネタと認識する界隈が出現した
・Twitterで不謹慎ネタや過激ネタを呟ける時代は終わった
・Twitterもルール改定や規制に踏み込むべき
との意見が出てくる。
これとはちょっと毛色が違うが、池上彰がYouTubeで大炎上した。
池上は、テレビ朝日の「そうだったのか日本」の番組で「トランプは香港問題やウィグル問題に関心がなかった」と伝えた。
これに対してSNSで「池上捏造報道」と、猛抗議が集中したのだ。
さすがにこの池上発言は、単なるトランプ信者だけでなく、普通の人から見ても納得できない。
トランプが就任中に、国連でウィグル問題を提起したり、誰よりも中国の人権弾圧に抗議していたことを知っているからだ。
余りの炎上振りに池上は、増田ユリヤと一緒のYouTubeで、自説の根拠を示した。
池上曰く、色々と調査した結果「トランプ政権は頑張っていたかもしれないが、トランプ個人は関心が低かった」と結論付けたとのこと。
しかしこれもよくよく聞くと、根拠は一時期トランプの腹心で、後に仲間割れした、ボルトンの暴露本に書いてあるネタだけ。
そして、他の番組への批判で、YouTube動画に低評価をつけるのは、お門違いのマナー違反だと主張している。
そこから池上は、今後YouTubeにもルールやマナーを作っていかないといけないと力説していた。
これが却って火に油を注ぐことになり、池上と増田のYouTubeには低評価マークがさらに急増する結果となった。
このYouTubeには、高評価が2千にも至らないのに、低評価は5万を遥かに超え、何と低評価率96%の異常事態だ。
池上の必死の反論も、ネットでは全く相手にされなかったのだ。
それはそうだろう。
池上は、番組と動画は全く違うものと言う。
しかし視聴者は、番組に対して文句があっても、眼に見える形で抗議する手段がない。
精々テレ朝やスポンサーに抗議電話、メールするくらいだが、それも鼻であしらわれるだけで終わる。
ところがSNSでは、堂々と違う意見を述べるチャンスがあるのだ。
池上がYouTubeで、自分の番組内容を釈明するのなら、池上反対派がそれに反対の意思表示をしないわけがないではないか。
それが高評価、低評価ボタンなので、池上がYouTubeを利用する以上、そこで賛否が入り乱れることなど覚悟しておかねばならない。
更に言えば、池上の「ルール、マナー作り」とは一体何のことだ。
自分が気に入らないことを言われたり、やられたりしたのが嫌だったら、サッサとYouTubeを止めれば済む話だ。
池上は、地上波では視聴率を稼げるかもしれないが、ネット社会では王様ではなければ審判でもない。
ネット社会をも、自分の思いのままにしたいなど、傲慢も甚だしい。
確かにSNSは、功罪相半ばする。
だから情報の取捨選択は個人判断になり、そこは自己責任の世界だ。
しかし少なくも反社会的な投稿でない限り、ネット社会は自由空間だであり続けるべきだし、それが一番の魅力なのだ。
池上さん、増田さん
そんなに批判されることが不愉快だったら、どうぞネット社会からご退出ください。