昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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イギリス王室と兄弟相和しの我が家の違い

イギリス王朝が揉めている。

王室を離脱したハリーとメーガンが、王室内部を暴露するからだ。

 

世界中の王室は保守的だ。

そんな閉鎖的社会の弟が、アメリカ人で離婚歴あり、しかも黒人の血を引き、親族に問題があるオンナと結婚すると言い出した。

元々ウィリアムは、ハリーとメーガンの結婚に反対だったらしい。

兄貴として、弟の嫁の素性を心配する気持ちは理解できる気がする。

 

しかし弟のハリーは、メーガンにぞっこんだった。

どんなに反対意見があっても、強行突破で結婚してしまった。

そんな訳アリ結婚なので最初から成り行きを懸念されていたが、やはり超庶民感覚のメーガンは、王室の家風には会わなかったようだ。

最終的にハリー夫婦は王室を離脱し、アメリカに移り住んだ。

 

これにて王室とは全く無関係に、一般国民として生きていくかと思われたが、やはり「王室に差別された」悔しさが忘れられないようだ。

メーガンがテレビインタビューの中で、王室はハリー夫婦の子供の肌の色を心配していたと爆弾証言した。

正確に言うと、メーガンが他の人から聞いた話らしいから、どう考えても情報源はハリーしかいない。

しかもハリーが「エリザベス女王やフィリップ殿下ではない」と言うから、消去法で差別発言はウィリアムの可能性が高い。

もしそうなら、弟夫婦が兄を「差別主義者」と非難したことになる。

 

今の時代に、肌の色を論じれば、間違いなく問題視される。

王室も随分と軽はずみな発言をしたものだが、一方では、世界的に有名な王室なので、改革の準備が整っていないことも想像できる。

しかもイギリスは、王室以外にも貴族が幅を利かせる社会だ。

白人至上主義の色彩が、濃く残っていても不思議ではない。

理屈では分かっていても、数百年の王室の歴史で未だに一族に一人としていない、黒人王室の可能性に面食らっていたのだろう。

 

これは言った言わないの水掛け論になると思われたが、王室は遺憾の意を表して、どうも事実を認めたようだ。

ハリー夫婦が住むアメリカでは、英王室の評判は圧倒的に悪い。

「メーガンを受け入れ、多様化を認めるチャンスを逸した」と、王室の時代遅れ感覚を批判した意見が多い。

しかし地元のイギリスでは、ハリー夫婦への賛否は分かれている。

 

海の向こうの内輪喧嘩なので、我々にとってはどうでもよい話だ。

しかしもしもハリーの結婚相手が、アジア系女性だったらと思うと、無関心でいられない。

今回の問題から想像するに、王室はアジア系の子供が生まれることも歓迎しなかったのではないだろうか。

何せアジアは大英帝国が、植民地扱いし、人権も無視し利益を収奪してきた地域だ。

イギリス王室にとっては、家畜同然に思っていた連中が一族に入り込んでくれば、拒絶反応をするだろう。

 

その昔は、ウィリアムとハリーは、誰もが羨む仲の良い兄弟だった。

夫の不倫に悩み、離婚し、交通事故で悲劇的な死を迎えた、母親のダイアナへの強い思いから、二人で協力しながら成長してきたらしい。

しかし今や、嫁の処遇を巡って不倶戴天に近い間柄になった。

あれほどの有名一家でなければ、全く別の解決策があったと思うが、やはり兄弟は他人の始まり。

結婚すると、嫁の方が大事になるものだ。

 

イギリス王室と比較するのは不敬千万だが、僕は五人兄弟で、兄、姉が各々二人ずついる。

両親亡き後は。長姉が母親、長兄が父親代わりになり、五人兄弟の結束は固かった。

しかし、次姉がC型肝炎で、次に扇の要だった長姉が脳腫瘍で倒れて以降は、オトコ兄弟三人が残った。

我々はイギリス王室と違って、残った長兄を中心に、実に三人仲良く付き合っている。

 

三人とも、性格はまるで違う。

長年まとめ役だった長兄は超バランス型で、誰からも好かれ頼りにされるが、次兄は直情径行。

末弟の僕は、兄二人を足して二で割ったような性格だ。

先だっても次兄にトラブルが起きた時も、兄弟三人で力を合わせて解決することができた。

次兄は「こんな兄弟を残してくれた両親に感謝する」と喜んでいたが、長兄と僕にとっては、それが一番の嬉しい感謝の表現だった。

 

我が家とイギリス王室の差は、知名度と財産だ。

幸か不幸か、我が家には兄弟喧嘩になるような相続物件がない。

逆に言うと、兄弟が争うネタがないのだ。

貧乏や無名は、悪いことばかりでなく、良いこともある。

イギリス王室を見ていると、自分が恵まれていることを実感する。