虎ノ門ニュースの視聴率が振るわないようだ。
偏向放送の地上波に不信感を持つ保守派にとって、一時期は「見ればスカッとする」番組だった。
しかしこのところ、右翼に街宣を掛けられたり、出演者間でゴタゴタがあったりで、出演者の発言も遠慮がちに見えた。
出演者対立の発端は、虎ノ門ニュース主流派の百田尚樹&有本香と上念司の意見違いで、一年前の武漢肺炎対策からぎくしゃくし始めた。
百田派は、外国人、特に中国人の来日を即刻止めろと主張したが、上念は経済への悪影響を考慮してこれに反対したからだ。
続いて、日韓断交を暴論と批判した上念に桜井誠が抗議に押しかけた時に、上念が使った桜井反批判の資料ペースが朝日新聞、神奈川新聞記事だったことを百田と有本が再批判。
そしてアメリカ大統領選の不正を巡って、百田と上念だけでなく、応援団を巻き込んだ両派が、お互いを激しく非難する事態になった。
この時は百田・有本の親衛隊が、一斉に上念の虎ノ門ニュース出演日に低評価を集中させ、また見物客をゼロにして上念を攻撃した。
結果的にスポンサーのDHCは、番組から上念追放を決定し、虎ノ門ニュース顧問の、百田・有本派の全面勝利となった。
普通ならここで、勝負あったの一件落着!
のはずだったが、アメリカ大統領選のその後が、主流派の見込みとはまるで違う展開となり、雲行きが怪しくなった。
主流派は、バイデンは不正選挙の結果当選しただけで、実際の勝者はトランプだし、その証拠は山ほどあると主張していた。
百田に至っては、1月20日の就任式までにトランプが大統領令で戒厳令を発するとまで言い出していた。
ところが実際に起きたことは、1月6日のトランプ支持集会参加者が国会に乱入したことで、トランプの息の根が止まっただけ。
20日就任式前に、トランプはホワイトハウスを去り、肝心の就任式は恙なく終了してしまった。
百田たちが期待した、就任式までの騒動など影も形もなく、その後は何事もなかったようにバイデン政権がスタートしている。
ここまででも、百田・有本を始めとした虎ノ門ニュース主流派や、いわゆる「米大統領選勝ち組」たちの情勢分析が、如何に出鱈目だったかが分かる。
さすがの百田も有本も、まるで大統領選などなかったかのように沈黙してしまった。
更にここに来て、トランプ逆転を願う勢力の頼みの綱だった、シドニー・パウエル弁護士に異変が生じている。
ジュリアーニ、リンウッドと共に、トランプ裁判闘争の旗振り役だったパウエルだが、散々こき下ろしてきたドミニオン社から名誉棄損で訴えられてしまった。
ドミニオンにすれば、証拠ゼロなのに不正集計の温床呼ばわりされたのだから、大統領選が決着すれば当然ながら訴え出る。
ドミニオンの請求金額が1300億円と言うから、パウエルが裁判に負けたら破産するしかない。
そこで編み出した法廷戦術だろうが、裁判でパウエル側弁護団は「真面な人間は彼女の政治的主張を真に受けない」と言い出した。
百田は、パウエルをベタ褒めしていた。
・私の直感はパウエルは正義の人と言っている
・2024年、アメリカ建国以来初の女性大統領が生まれる
・その人の名はパウエル
・パウエルは映画の中でしか見られないスーパーヒロイン
・パウエルに惚れた
有本もまた負けていない。
・パウエルは自国の正義と自由を取り戻すために立ち上がった
・凄まじい男気を要する告発と行動
・国が危機に陥った時、救国に自身を擲つ士
ここまで持ち上げた挙句が「真面な人は真に受けない」などと弁護されたら、とんだ梯子外しだ。
どう考えても、百田・有本・勝ち組連中の主張は、大外れだった。
それなのに、何一つ自己批判も反省の弁もない。
透けて見えるのは「人の噂も七十五日」、暫く沈黙すれば、そのうちに恥ずかしい過去も不問になるとの、そんな薄汚い根性だけだ。
ここまで予想が外れた連中が、今でも世の中の動向を解説し、政治主張を繰り返す。
これではまるで、サヨクや野党陣営と同じ体質でしかない。
何よりも先ずは、自分たちの間違いを素直に認めろ!
このままでは、虎ノ門ニュースの視聴率が落ちるのも当たり前。
僕自身も、ほとんど見る気がしない。