案件は二つ
・議員用無料パスの私的利用
・不倫相手の元妻が自死していた
議員用無料パスを使って、マッサージに出かけたり、恋人宅に出かけていたことは、山尾の危機管理能力不足からきている。
山尾は国会議員だから、常に世間の注目を集める存在だ。
しかもその中には山尾の支持者もいるが、アンチもまたそれ以上に多い。
そんな反対勢力からは、一挙手一投足を見張られていると思わないといけない。
もちろん、山尾のスキャンダルはカネになるので、マスコミやパパラッチからも四六時中狙われている。
それにしては脇が甘すぎるので、国会議員とや公人しては不適格な人物だ。
議員特権は、議員としての活動に限定して付与されている。
だから、プライベート用の自分のSUICAを持っていれば、何の問題も起きない。
それを面倒臭いからと、軽い気持ちで無料パスを利用したのだろう。
ところがそれが、全くのプライベート利用になると、大変印象が悪い。
僻みっぽい一般国民は、当然ながら特権階級を批判的に見るからだ。
しかし実際には近距離JR料金なので、費用など安いものだ。
しかも実はこの程度の公私混同は、我々もやり勝ちだ。
会社から支給される定期券は、本来は業務用使用に限定されている。
しかし休みの日に、チョイと利用することは誰にでもありうる。
山尾もまた、わざわざ自分用に特別列車を走らせるほど無駄遣いをしたわけではない。
普通に走っている公共交通機関をタダで使っただけなので、一人分は混雑を助長したかもしれないが、それ以外では別に誰かに迷惑をかけてもいない。
敢えて、目くじらを立てるモノではないはずなのだ。
それでも、これだけ批判されるのは、ノブリス・オブリージュ。
山尾の場合はノブリスてと言うより、有名人で悪が強いからだ。
全ての経費を税金で賄われている議員が、たかがJR料金を猫糞するのは誠にみみっちく見えて、同情的な声など聞こえてこない。
もう一つの、現恋人の元妻の自死は、山尾の印象を決定的に悪化させた。
山尾と恋人は、ダブル不倫の結果、両方とも離婚している。
その離婚の結果、現恋人の元妻は精神的に不安定になり、自ら命を絶ったと言うのだ。
山尾に夫を略奪されたのが事の発端だから、山尾の道義的責任を追及する声は大きくなるだろう。
脂ぎった山尾の恋路が、格好の週刊誌ネタを提供したようなものだ。
しかし既に両者ともに離婚しているのだから、今は不倫関係ではない。
だから山尾が今でもこの恋人と逢瀬を重ねることには、何一つ問題はない。
そもそも不倫は勧められるものではないが、個人的な色恋の世界なので、理屈であれこれ片付くものでもないし、他人があれこれ詮索するものでもない。
しかも、元妻との離婚条件や、その後のフォローなどは、恋人の方が対処するべき問題であり、山尾には手の打ちようがない。
即ち自死した元妻に対しては、恋人の方には責任があっても、山尾はタダひたすら己が信じる恋路を突き進んでいるだけなのだ。
とは言え、世間の目は冷たい。
山尾は選挙で審判を仰ぐ議員の立場なので、このスキャンダルは再選を難しくする。
恐らくは今回の問題は、政治家山尾志桜里にとって致命傷になるだろう。
これは総じて、山尾の人品骨柄の問題だ。
山尾に言い訳や言い分もあろうが、人気商売である以上、全ては身から出た錆だ。
僕は山尾志桜里は好きではない。
山尾の政治活動を見ていると、立憲民主党を飛び出し国民民主党に所属したものの、いずれは自民党入りを画策するものと思っていた。
山尾は、舌鋒鋭く政敵を責め立てるが、中身はかなり危うい火薬庫のような政治家だ。
現に国民民主党は、ババ抜きのババをつかんだようなものだ。
今回山尾が大バッシングを浴びていることは、少々気の毒とは思う。
しかし昔から山尾を、「自民党さんご用心」と警戒していたので、今回のスキャンダルでその目が完全に潰れたことを喜んでいる。