愛知県知事リコール署名不正は、田中孝博事務局長を始め合計四名の逮捕者がでた。
更に高須克弥リコールの会会長の秘書まで、不正署名簿に指印をしていたことも判明している。
高須は一貫して
・不正には一切関わっていない
・だが全責任は自分にある
・逃げも隠れもしない
・如何なる罰も甘受する
と言い続けているが、残念ながら事態究明に自ら積極的に動くことはない。
そもそも昨年8月末に始まったリコール運動だが、9月には不正署名が噂されていた。
会長としての役割は、この時点でその内容を調査するべきだったのだが、高須は逆に、不正の指摘を敵視し、罵倒している。
しかも会長ならば、リコール票の集まり具合を事前に分かっていたはずだが、終了宣言の直前まで、勝利が間違いないと情報発信を続けていた。
挙句は、リコール成立には遥かに不足していたのに、高須はわっざわざ集計の実況中継まで仕出かしている。
明らかな不正署名が明らかになると、高須は突然リコール終了宣言を発し、リコール運動を強制的に終焉させた。
高須はTwitterマニアだ。
自分の身の上に起きたことだけでなく、リコールに関わるTweetも多数発信している。
そのTwitterの内容を時系列で調査し、高須の発信とリコール運動の流れの比較から、高須の心理状況を調査した人がいる。
それによると、高須が一貫して不正署名には無関係と主張しているが、ある時点では知っていたのではとの疑問を呈していた。
例えば高須は、リコール投票用紙が反対派に奪われる恐れがあるので、秘密の場所に隠していると発表している。
将にその頃に、佐賀県で大々的な不正署名作業が行われていたのは偶然かとの指摘だ。
昨年12月には選挙管理員会が、リコール票の83%以上は不正署名と発表した。
この時の高須は、「不正ではなく無効票で、個人情報保護のため、早期返還で溶解処分する」と言い募った。
しかしその後、リコール賛成票は無効票とも言えないレベルの、一目瞭然で不正署名と分かる代物でしかなく、今や組織的不正だったことも明らかにされた。
それでも会長として高須が、不正の実態解明に動くことはない。
ひたすら念仏のように、先の「全責任は自分にある」と言い続けるだけだ。
全責任を取ると言うが、会計監査すら求めない高須は、責任を果たしているとは言えない。
組織のトップは、その組織で問題が発生すれば、率先垂範でその実態をつまびらかにするべきで、そうしないと隠ぺい体質と批判される。
その事態解明努力の欠片も見えない高須は、リコールの会に賛同して協力した全ての支援者を裏切っている。
女子テニスの世界的プレイヤーの大坂なおみが、全仏オープンの試合後のインタビューを拒否すると発表した。
特に敗戦後に、全くデリカシーのない質問をするマスコミへの不信感が募ったようだ。
・テニスプレイヤーの心の健康が無視されている
・自分を疑う人の前には出たくない
との理由だ。
主催者は「彼女の言い分は全く納得できない」とカンカンのようだが、錦織圭は「罰金を払っても拒否するのなら、尊重するべき」と語っている。
大坂なおみは、会見拒否の責任の取り方を、罰金を払うことと考えている。
確かに彼女は、今までの赫々たる戦績で大金を獲得しているので、少々の罰金など屁でもないのだろう。
しかしトーナメントに参加するプレイヤーは、カネさえ払えば嫌なことから解放されるのだろうか。
そもそも彼女が稼いだ大金は、主催者が工面したものだし、その工面先は世界中のファンが支払ったものだ。
だからスポンサーへの感謝やファンサービスは、選手にとっては絶対に欠かせない。
あるいは、今後彼女に続く後輩選手のためにも、トッププレイヤーとして市場開拓の努力をしなければならない。
彼女が良い成績を上げたのは彼女の実力だろうが、その地位までのし上がったのは彼女一人の努力だけではない。
多くの人の支援や協力があったからこそ、彼女は世界一の選手になれた。
その中には、彼女を資金面で支えたスポンサーの尽力や、練習相手となった選手たちの支援もあったはずだ。
彼女にとって、契約違反をしたから「ハイ、はした金の罰金ネ」と支払えば、そのスポンサーや選手たち、ファンへの責任が果たせるものではない。
高須は、全責任をとるとは言いながらその内容は抽象的で、罵倒した真面目なボランティアの謝罪すら表明していない。
クラウドファンディングの後始末も、未だにカネの流れも返却方針も分からない。
まだ、責任の取り方として罰金を払うことを明言しているだけ、大坂の方が高須よりもマシだが、これこそ目糞鼻糞、中国韓国の差でしかない。