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須田慎一郎と虎ノ門ニュースの報道批判

須田慎一郎と大高未貴が、虎ノ門ニュースで愛知県知事リコール問題を取り上げた。

その趣旨から、虎ノ門ニュースの基本スタンスが分かる。

須田と大高は

 ・今回のリコール不正は田中孝博の個人プレイ

 ・しかしその背後に、大村秀章愛知県知事の影がある

と主張した。

これを裏返せば、リコールの会会長・高須克弥は不正に無関係ということになる。

そして高須が無関係なら、その高須を応援してきた虎ノ門ニュースと出演者も、不正への道義的責任もないことになる。

虎ノ門ニュース側は、リコール票の83%以上が不正票だった前代未聞のリコール運動は、大村一派の陰謀だったと結論付けたいのだ。

 

須田はその根拠として、田中が度々「大村知事を辞めさせるわけにはいかない」と電話していたことを挙げている。

しかしその証拠は、事務局長室の隣で聞いていたと称する人間の証言だけだ。

すると途端に、あの事務所には事務局長室などなかったとのツッコミが殺到した。

それに対して須田は「前回の放送は自分が仕掛けた罠で、大村派はまんまと引っかかった」と、大村派をバカにした反論をした。

須田は事務局長室が存在した証拠として三枚の写真を提示したが、SNSでは即刻、それに対しても批判がアップされた。

その反論によると、須田の言う「写真の奥にある事務局長室」はスタッフ共有スペースで、ドアはいつも開けっ放しだったとのこと。

須田が田中と大村派が結託している証拠として取り上げた、田中の電話は存在自体が疑わしいのだ。

 

またリコール不正を最初に摘発したボランティアの中心人物が、田中は最初からリコールを成立させる気がなかったと証言したことも、重要な証拠として取り上げた。

リコール不正を暴いた人でさえ、田中と大村の内通を疑っていたと伝えることで、黒幕は大村との傍証を固めている。

また田中は落札案件で、愛知県に1億円の支払い義務があるが未だに履行されず、愛知県に負い目がある田中が大村派に協力しても、何の不思議もないとの見方だ。

しかしこれは、単なる推測であり印象操作でしかない。

 

須田と虎ノ門ニュースの言い分で、何よりも一番納得がいかないのは、高須の責任を一切不問に付していることだ

仮に須田が言う通りに、田中が大村派の回し者だったとしよう。

ではそんな大掛かりな陰謀を画策した大村知事、若しくは大村派の重鎮は、どうやって田中が事務局長に任命されることを分かっていたのか。

田中を事務局長に選んだのは、高須か河村たかし名古屋市長か、または二人の合意だ。

そこには、大村派が暗躍する余地はない。

だからもしも、田中が大村派のスパイだったのなら、そんな人物を事務局長の要職につけた高須、河村の人を見る目の無さの方が重大なのだ。

しかも高須は、不正の事態が明らかになった後もひたすら、田中を信頼し、支持すると繰り返した。

須田の見解通りに田中がスパイなら、そんな人物にリコールの会の運営を任せ、田中の話を信用して唯々諾々と繰り返した、会長の高須にこそ最大の責任がある。

 

リコール運動の最中に、虎ノ門ニュースは高須をゲストに呼んで、リコールの正当性を訴えていた。

しかしその時に、リコール反対派の謀略をして高須が証言した

 ・反対派の妨害でシステムがダウンした

 ・事務所に盗聴器が仕掛けられた

 ・高須が利用する車のタイヤのボルトが抜かれていた

の三件は、自作自演のデッチ上げだったことが判明している。

この点だけでも虎ノ門ニュースは、番組で虚偽の情報を発信した責任がある。

 

また今回の須田レポートで、11月7日に高須が突然リコール休戦宣言したことの唐突感と、運動を続けたボランティアへの悪口雑言は報告された。

しかし、高須の挙動不審への追及はない。

大高は、署名人の個人情報保護の為に、早期に署名簿を溶解するべきとも主張した。

これは予て高須が主張したが、証拠隠滅を図っていると批判されたものの焼き直しだ。

ここにも一連の高須の不審な動きを庇いたい、虎ノ門ニュース側の姿勢が垣間見える。

 

不正を暴いたボランティアの中にも

 ・高須は田中に騙された被害者

 ・田中は大村派の回し者

 ・不正の黒幕は大村知事

 ・リコール潰しのためにバレバレの不正を指示した

との意見は昔からあった。

 

しかし大村派にとっては、こんなリスクを冒すとバレた時に命取りになる。

如何にも軽薄な田中に、そんな重大ミッションを与えるなど考え難いし、何よりも今回は偶然が重なって発覚した不正署名だが、田中は元々は不正署名簿を闇に葬る積りだったはずだ。

もちろん、もしもリコールが成立したら、大村の政治生命が危機になる。

須田や大高は、大村がリコール不正の情報をかなり早い時点で知っていたことも、大村と田中の裏取引の証拠として挙げていた。

死ぬか生きるかの勝負なので、大村派はリコール運動の進捗に過敏になっていただろうし、運動員にスパイを送り込むことは充分に考えられる。

 

しかし田中は、この後に日本維新の会から国政選挙に立候補することが決まっていた。

そしてその維新の会は、リコール運動を支援していて、大村とは敵対関係にあった。

そもそも、誰の証言かは知らないが、田中が事務所で度々大村派に電話していたこと自体が現実的ではない。

田中が如何にボンクラでも、そんな誰がいるのかも分からない危険な場所で、トップシークレットな電話を繰り返すなど考え難い。

須田と虎ノ門ニュースの言う、田中が大村のスパイとの見方はかなりの無理筋だ。

 

今回のリコール不正は、田中が主犯であることは間違いない。

田中は逮捕以前に、リコール票の集まりが悪く、このままでは高須会長に恥をかかせるから不正に手を染めたと話している。

動機は何であれ、事務局長の田中が不正したのなら、高須会長の責任は免れない。

その点に一切触れない虎ノ門ニュースのレポートは、自らのアリバイ工作とみられても仕方がない。