昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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何とも無責任な船場吉兆

企業がコンプライアンス、即ち法令遵守問題で危機に陥った時の対応には大原則がある。

発覚した時点で、問題点をすべて明らかにし、その時のトップが責任を取る事である。
船場吉兆は、一般には超高級店として知られ、その信用の上にビジネスが成り立っていたはずなのに、多くの商品の生産地や賞味期限を偽っていた。
それはそれで大問題なのだが、更に最悪だったのは、問題が発覚した時、「経営者は知らなかった。現場が勝手にやった」と、車内で最も弱い立場の従業員やパート社員に責任の全てを転嫁した事だった。

実際にはこんな事はあり得ない。
従業員が勝手に偽装工作をするなんて考えられないし、例え万一そうであっても経営陣の責任は逃れられない。
であれば船場吉兆の経営陣は、最初の会見で今回のように調査結果を正直に内実を発表すべきだったのだ。

今さら、「法令順守の考えが甘かった」と謝罪しても、失った信頼は取り戻せない。

また、今後は創業者の娘だけは経営者として残るとの事。
とにかく、このような不始末を仕出かした経営陣は総退陣するのがリスクマネジメントなのに、創業者一族を何とか守ろうと画策するのもまた最悪の対応だ。

いかにも高そうな和服に身を包んだこの娘は、記者会見で「父が怒っていると思います」と、泣きながら(?)話していた。
こんな台詞は家族会議の場で喋る内容であり、まずは船場吉兆に騙され、高い金でニセ物を供された顧客への真摯な謝罪があるべきだ。

船場吉兆の将来は真っ暗だ。