昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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定年制の犠牲者、片山虎之助への鎮魂歌

山崎拓73歳、保岡興治70歳、そして片山虎之助74歳。、ずれも自民党の重鎮だった。
しかし最近の選挙での民主党大躍進の前に、あえなく三人ともに討ち死に。
次回の参議院選挙で捲土重来を期していたのに、自民党の70歳定年制の為、党執行部から公認を見送られ出馬すらできない事態となった。
自民党の若手はここぞとばかりに拍手喝采、「新しい自民党へ生まれ変わる」と気勢を上げている。

果たしてそうだろうか?
そもそも70歳が定年の科学的根拠なんてない。
一般的に、頑迷固陋な年寄りがいつまでも居座ると、若手の活躍の場がなくなり、組織の活性化が損なわれると言われている。
確かに老人になると記憶力は薄れ、判断力も衰える。
何より気力、体力が続かなくなり、短気になり、意地が悪くなる。
青年達の主張はいつも正しいと勘違いされ、老人は分からず屋ばかりだと思われてしまう。
年寄りには何にもいい所がなくなり、世間様から嫌われ者になってしまう。
だから、ほとんどの会社は平社員に関しては60歳定年制をとり、誰もが何の不思議も感じない。
「年寄りは戦力外」は常識だ。

民間の会社で社長になった人間は、その後会長、顧問、相談役なんて、まるで役に立たない役職を歴任し、いつまでも会社の車で出勤、役員室に陣取り、接待費を使い続け、結果として晩節を汚す。
しかしそれでも中には、いつまでも感性が若々しく、若者が束になっても敵わないような老人が存在する。
まだまだ活躍したがっている老人達を、年齢だけで、切り捨てるのはもったいない。
ところが駄目な年寄りも「自分はまだまだ」と思い込んでいる事が多く、その区別が難しい。
だから客観的な年齢を、判断基準にしてしまえば文句が少ない。

定年制なんて、大体こんな相場で決まってくる。
そんな中での自民党70歳定年制だが、山崎拓なんて引退してもちっとも惜しくはないが、片山虎之助は議員に再チャレンジして欲しかった。
そもそも片山虎之助が負けた民主党の相手は、今や馬脚を現しまくった姫井由美子だ。
片山虎之助にすれば「姫の虎退治」なんてマスコミに煽りたてられた結果一敗地に塗れてしまったが、姫井の正体が当選後に明らかになるにつれ、「これもまた民意なのか!」と、悔やんでも悔やみきれない思いに違いない。

自民党で定年制を声高に叫んでいた自称若手政治家の中には、小泉ジュニア進次郎、山本一太後藤田正純のような、何一つ実績がない割には目立ちたがりな軽佻浮薄体質の輩もいる。
こんなのよりも、片山虎之助の方が明らかに政治家としての実績、見識、判断力ともに優っているように見える。
しかし片山虎之助にとって、毎年重ねる加齢だけはどうしようもない。
衆寡敵せず。
年寄り排撃大政翼賛会的ムードの中で、今回断腸の思いで立候補を断念したのだろうが、いっその事公明党に異議を唱え続ける矢野絢也元委員長のように、ボロ雑巾のように自分を捨てた自民党を見返すような政治活動に活路を見いだせないものか。

もうすぐ同じ運命を味わうであろう老人初年兵は、政治評論家としての片山虎之助の今後を応援したい。