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力士がかわいそう???

少々くどいが、これが最後の相撲ネタ。

NHKが名古屋場所の相撲放送を中止したことに、賛否が分かれているが、否定派の意見に「一生懸命やっている力士がかわいそう」なる感傷的なものがある。
確かに晴れ舞台を見せられない力士はかわいそうだが、これ全て身から出た錆。
と言うと、「大多数の相撲取りは真面目にやっている、悪いのはごく一部」と反論される。
これまた確かに、相撲取り全部がワルではないだろう。
ワルは一部かもしれないが、それが相撲界の中核にいる事が問題だ。
思惑を持って取り入るワル側も、当然投資効果を考える。
下っ端は先行投資の意味はあっても、当分の間はリターンが見込めない。
勢い、金持ちの有名人を狙って罠を仕掛ける。
相撲が強くなるほど周りに人が集まり、人が集まるほどに誘惑も陥穽も増える。
力士がかわいそうなのではない。
力士は相撲界に入った途端、ゴッツアン体質に染まり、危ない橋を渡り始める。

鳥越俊太郎なるジャーナリストがいる。
NHK放送中止反対の論陣を張っていたが、おおよそ信じられないん内容だ。
「楽しみを奪うのはおかしい」とのタイトルで、「賭博事件は捜査中、暴力団とのつながりは明らかになっていない。琴光喜は恐喝事件の被害者。他の力士も仲間内の賭け事。マスコミが大騒ぎして協会や調査委員会があおられた。中継を望む人達の楽しみを奪うのは公共放送としておかしい。」
暴力団とのつながりが明らかになっていないとは、何とも平和は御仁だ。
そんなの誰もが知っている、まさに公然の秘密!
琴光喜は被害者の側面もあるが、それは違法賭博をめぐっての事であり、違法性が免れるものではない。
中継を望む人もいるが、中継を望まない人もいる。
大相撲が中継される事で、不愉快に思う人だっている。
今回は圧倒的に中継を望まない人達が多かったので、あの堅物NHKですら放送中止に踏み切らざるを得なかったものだ。

今回の野球賭博疑惑の大半は、日本人力士だった。
白鵬が仲間内の花札賭博を自己申告したが、ほとんどの外国人力士は関与していない。
ハングリー精神旺盛な外国人力士は、元々野球に関心があるわけでもなく、また一時的に儲けても最後は必ず損する博打など、馬鹿らしくてやってられないのだろう。
この点でも、良くも悪しくも、大相撲は日本の伝統を色濃く表す。
大相撲は、反社会勢力、裏社会と強く結びついた日本人力士とその周辺の自浄なくして存在し得ない。

とは言え、改革派の旗手と言われた貴乃花選挙参謀、大嶽親方が博打に塗れて相撲界を追放された。
普通の選挙なら、当選した貴乃花は理事を辞退するべきだろうが、シンパの罪軽減に動いていたそうだ。
誠に絶望的な社会だ。