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大相撲はどうなるの?

満を持して、かどうか知らないが、大相撲八百長疑惑力士の大量処分が発表された。

春場所、巡業も全面中止して、ひたすら実態解明に努めてきた結果らしいが、どうにも違和感を覚える。
何より、八百長を認めた三力士は二年間の出場停止。
強く否定している他の力士は、証拠も充分でもないのに引退勧告で、事実上の追放処分。
三力士は引退する積りのようだが、捜査に協力したら温情裁決が露骨で、処分のバランスが取れていない。
携帯メールと言う、どうしようもない物的証拠が出て来た為に、八百長の存在そのものを全面的に否定してきた相撲協会は進退極ってしまった。
この間の大騒動の中で、急きょ就任した放駒理事長のリーダーシップは大いに疑問だ。
放駒理事長は、「従来は八百長はなかった」と、今回判明した力士達だけの問題と矮小化した。
しかし相撲協会関係者以外、誰一人こんな説明を信じる人はいない。
何より、相撲協会の幹部自らが現役時代を振り返った時、八百長の存在を否定できる人が何人いるのだろう。

「全容解明、処分、再発防止」の三点セットが夏場所開催の条件らしいが、その「全容」とは、「八百長こそ大相撲の歴史そのもの」との実態解明には程遠かった。
早速マスコミからも、「疑惑が氷山の一角に過ぎない印象で世論が納得するか」と疑問視されている。
特別委員会の伊藤滋座長は「過去の八百長まで遡る事は困難」と告白していたが、あの角聖双葉山ですら八百長疑惑が囁かれている程、相撲と八百長には歴史と伝統がある。
実際、いくら鍛錬していると言っても、あんな至近距離で150垓瓩ぢ臙砲ぶつかり合うのだから、怪我の可能性は極めて高い。
怪我をしたら一巻の終わり。
十両と幕下での経済格差や、引退後の生活の不安を考えれば、力士達が互助会のもたれ合い体質になるのは当然だろう。
チョンマゲ、マワシと、見るからにアナクロな大相撲は、巡業の花相撲では横綱よりも郷土力士を優勝させる八百長体質で運営されてきた。
本場所だけは真剣勝負を」といくら教育しても、花相撲の延長で相撲を取っている力士達が多くいる事は何ら不思議ではない。

だから相撲協会は大相撲には八百長がある事を認めて、「それが日本文化の伝統だ」と開き直る方がよほど現実的だったと思う。
しかしそれでは、今迄相撲協会が言ってきた事、今回の処分と整合性が取れない。
何としても、再発防止策を確立して、本場所開催を急ぎたいようだ。
しかしその為には一年六場所では、力士への負担が大きすぎる。
精々、一年二場所に減らすべきだろう。
更に言えば、興行的な要素を削ぎ落していく。
横綱とか大関の地位を固定化するのではなく、ボクシングのように直近の優勝者がチャンピオンを名乗るとか、あるいは身内で勝手に決めている取り組み制度も公開するとか、協会その物をもっと透明性の高い運営に努めないといけない。
もちろん、大相撲の中で最も胡散臭い親方株も、制度を抜本的に改正し、継承価格も公開する。
究極は、相撲協会の運営を外部委託し、元相撲取りは現場の充実に専念する。

しかし、そうなった大相撲を応援するファンは、果たしてどれほど残るのだろうか。