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ケイト女史に見る英国流成り上り方

日本版成り上りの成功例は矢沢永吉だろうが、国際的に見れば、今回のケイト・ミドルトン女史に止めを刺す。
何せ貴族社会のイギリスで、一般階級からロイヤルファミリーにまで上り詰めたのだから半端ではない。
今回のロイヤルウェディングは、天下のNHKで実況中継された。
そして何だか顰めっ面した解説委員が、その一挙手一投足を懇切丁寧に説明してくれる。
途中何度も、イギリスの階級性について結構時間を割いて解説していた。
ミドルトン家には紋章が与えられ、これで彼らも一気に上流家庭入りだとか。
イギリスのオバハン二人組みは、「ケイトは一般庶民出身者なのよ」とか「これはマジックよ」と大興奮だった。
ヒースロー空港には、この結婚を40ページに亘って大特集した「Daily Mail」が置いてあった。
またテレビも、一夜明けた30日もCNNは大騒ぎしている。
裏返せば、それほどイギリスは階級制度が色濃く残っている証明で、貴族社会にまるで無縁な当方、イギリスと言う国の歴史や伝統、馬鹿馬鹿しいまでの形式主義や偽善性を感じてしまった。

ウィリアム皇太子とケイト女史は、同じ大学出身。
付き合って既に10年、半ば同棲状態だったというほどだから、どこぞの国に比べれば思いっきり開かれた王室だ。
そう言えば、英国王室はスキャンダルの宝庫とも言われ、次期国王のチャールズ皇太子は奥方とダブル不倫の挙句に離婚。
皇太子は予てからの不倫相手と首尾よく結婚したが、嫁さんの方はフランスで交際相手と事故死。
この結果、イギリス王室の人気は凋落したのに反比例し、元嫁さんの人気が鰻上り。
今回の結婚は、王室人気回復の切り札とも目され、実際に世界中で20億人が実況中継を見た。
なんて、誰が確認したのかは分からないが、翌日のニュースで伝えていた。

しかし、この二人の馴れ初めを聞くと、思わず顔が赤らんでしまう。
何でも、ケイト女史がシースルーの悩殺スタイルで舞台に登場、一番前の席でそれを見たウィリアム氏が一目惚れ。
それ以来の付き合いだと、そしてその時の写真も合わせて、半ば以上美談で紹介された。
ついでに、恒例の新郎の友人が登場、「あの時のケイトを見て、惚れないオトコはいないよ」って言うのだが、元より目の青いニョショウにはあまり興味もない当方には、青い鉛筆のようなケイト女史のスタイルなんて、ちっとも魅力を感じない。
「こんな程度に一目惚れとは、英国王室の審美眼はどうなっているの!」と、大いに驚いた。

そもそも事の経緯を見ると、ケイト女史はウィリアム皇太子を狙い撃ちしたとしか思えない。
それはそれで、単にオトコとオンナの手練手管で済ませば良い話だが、ケイト女史とその家族が、イギリス階級社会で成り上りを画策したのなら、決して美談ではなくなる。
階級差別が厳しいイギリスで、最も手っ取り早く一般階級から脱出する為に、お色気作戦に打って出たとなると、これは「くのいち忍法帳」の世界になる。
ケイト女史は、故ダイアナ皇太子妃が着用していた指輪を強請ったとも言われる。
場末のストリッパーと観客にも似た、絶妙の掛け合いから生まれたロイヤルカップル。
その行く末に幸せが大からん事を祈っているが、はたしてどうだろう。