昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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なでしこ、CMで名演技

何せ、ワールドカップの優勝は凄い事だ。
更には、2012年オリンピックの出場権も獲得。
ことしの7月までは、まるでソコソコの認知度でしかなかった「なでしこジャパン」は、今や日本でも一、二を争う大人気チームになった。
宜なるかな
それほどワールドカップ優勝の価値は高い。
男子に比べて、女子サッカーはまだ競争率が低い。
アフリカチームもいないし、南米からの参加チームも少ない。
だから勝つなら今しかチャンスがないとは思っていたが、それでもドイツ、アメリカを撃破したのだから、世界に誇る快挙である事は間違いない。

こうなると、今まで大して目立たなかった分、一気に商品価値が暴騰する。
案の定、一挙手一投足が注目の的になる。
帰国の成田空港でワーワーキャーキャー、練習場へも俄かファンが押しかける。
なでしこリーグの集客力も、一挙に数十倍。
とうとうCM出演まで決まり、その名演技振りを披露している。
良い事尽くめだが、露出が増える事を快く思わない輩が出てくるのは世の常。
「調子コイてるんじゃないよ」の声が上がる。

確かになでしこには、ピッチに立っている姿が似合う。
ユニフォームに身を固めて、行儀悪くインスタントラーメンをむさぼり食うのは、彼女達の本来の姿かもしれないが、わざわざ世間様に晒す必要はない。
しかし、「なでしこはこのラーメンの大ファン」となると、「では買ってみよう」と思う奇特な人もいるだろうから、あらゆる手段を弄して売上げ増を狙うメーカーには魅力的な宣伝媒体なのだろう。

これは、一時見た風景だ。
女子ソフトボールが金メダルをとった後も、テレビにCMにと引っ張りだこ。
野投手などは、バラエティ番組で素人出演者達を相手に、快刀乱麻を断つようなピッチングを披露、大絶賛を浴びていた.....なんて、今は昔の物語になってしまった。
ソフトボールが世界的にはマイナースポーツなのに比べて、サッカーはグローバルナンバーワンの人気スポーツ。
更には「来年のオリンピックで金メダル」の大目標があるので、なでしこへの関心が急落する事はないだろうが、人気なんて移ろうもの。
万一にでもオリンピックで惨敗したり、あるいは他に応援したい対象が現れると、アッという間に「なでしこ、What?」なんて事もありうる。

その時には、「サッカーするだけで幸せ」だった貧乏時代を思い出して、また観客数百人の前で試合をすれば良い。
彼女達は、まるで注目もされていなかった時代から、好きだったサッカーに熱中していただけで、まさかこんな人気者になるなんて考えてもいなかっただろう。

2011年になでしこが達成して得たものはとてつもなく大きかったが、所詮はサッカーが好きだっただけの連中なので、全てを失っても元に戻るだけだ。
一部、 合コン騒ぎで物議を醸したネエチャンもいたが、総じて苦労人の多いなでしこのメンバーには、浮かれた様子がない。
悪口もまた応援の内と割り切って、それまではあらゆるチャンスに挑戦し、大いに露出し、大いに稼ぐに限る。
今までの彼女達の努力を考えれば、なでしこにはそれだけの価値がある。