昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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衰えたのかな、白鵬

稀勢の里に裏返しに投げ飛ばされ、琴奨菊にガブリ寄られる。
無敵を誇った白鵬がおかしい。
63連勝した時は、双葉山の記録を破るのは間違いないと思われていた。
記録更新の予定は、2010年の九州場所
白鵬本人も、すっかりその気になり、双葉山の出身地、大分県の双葉神社を訪問。
NHKは特番まで組んで、その瞬間に備えていた。
にも拘らず、2日目にあっさりと稀勢の里に寄り切られ、土俵下で苦笑いを浮かべた姿が印象的だった。
問題はその後で、どうも稀勢の里に苦手意識を持ったようだ。
今場所の負けで、この一年間の対戦成績が負け越してしまった。
もう一人の琴奨菊には、先場所に続いて二連敗。

相撲の上手さでは、並ぶ者なしの存在。
取り口からも、ポカ負けは極めて少ない。
優勝回数、19回。
今場所の優勝予想でも、二連敗しても尚、大本命。
白鵬が歴史に名を残す大横綱なのは、誰一人疑わない。

暴れん坊の敵役、朝青龍の引退が、結果として白鵬を追いこんでしまった気がする。
確かに朝青龍の人品骨柄には、大いに問題があった。
しかし朝青龍もまた、長期間一人横綱として、大相撲の屋台骨を支え続けていた力士だ。
同じモンゴル出身者ながら、キャラクターも、引きつれている子分衆も違う。
この二人は、公私共々ライバルだったようだが、勝負としては面白かった。
流石に朝青龍引退の頃は、明らかに実力では白鵬が上回っていたが、それでも三番に一番は朝青龍も良い勝負が出来たはずだ。
白鵬が、簡単に連勝記録を伸ばせたかどうか、歴史にIfはないが、競う相手がいなくなると、モティベーションを維持し、自らを切磋琢磨する事が難しい。
一人横綱として頂点に君臨し続ける事は、精神的には辛いものがあるのだろう。

八百長問題で、大量の相撲取りが解雇された。
そもそも相撲界の八百長は半ば公然の秘密だったし、残った連中が清廉潔白だと言いきれるものでもない。
第一白鵬だって、引退した人気者魁皇だって、あるいは朝青龍だって、八百長が問題視された時には、当事者として名前が取り沙汰されている。
しかし本場所開催が中止される厳しい制裁を課され、技量審査場所を経て何とか職場が確保された大相撲では、ガチンコの相撲振りだけでなく、関心を集める話題づくりが必須だ。
その意味では、日本人関脇、琴奨菊大関昇進や、稀勢の里の快進撃は格好の材料だろう。

しかしこの二人を除けば、幕内番付の上位は、大半が外国人。
しかも白鵬以外は、どれもこれも実にだらしない。
そんな中で、無敵白鵬の衰えがあるとしたら、それは日本人大関誕生を喜ぶ大相撲にとっては良い事なのか悪い事なのか。

久し振りに中継に興味を持ってみたが、白鵬が万全の強さを回復しても衰えても、いずれにしても「やはり大相撲の先行きは暗いナァ」と思う。