昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

恐れも恥を知らないオバハン種

しょっちゅう飛行機を利用しているので、特別会員の資格があり、搭乗手続きを別室でやる事が出来る。
手荷物検査も混雑がなく簡単なので、ささやかな特権だが大変気持ちがいい。
ところが今回、そんな手荷物検査場の先客は一人なのだが、なんだか雰囲気が悪い。
明らかに不機嫌モードがバリバリのオバハンが、コンベアの先で仁王立ちしている。
連れの旦那は全く問題なかったようだが、オバハンの持ち物が手荷物検査に引っかかったようだ。

まず、ご自慢と思われるピンクの帽子が再検査される。
これは当たり前に、何の問題もない。
続いてハンドバッグ。
こちらは派手な「ブーッ!」とチェック音が響き渡る。
早速、中身チェックだが、化粧バッグが犯人のようだ。
女性係員が慇懃に「中を拝見してよろしいでしょうか?」と声をかける。
オバハン怒りの表情を満面に浮かべ、化粧バッグの中身を係員に向かって、文字通り放り投げる。

見ると、数本のスプレー缶。
これは本来持ち込み禁止のはずなので、明らかにオバハンに非がある。
ところが、「全く不愉快だわ! 今まで一回も引っかかった事はない。いつも何の問題もなく通過できたのに、ここは何よ!」と怒りまくっている。
係員に「スプレーは預けて欲しい」と頼まれると、更に怒りが増す。
「勝手にして!」と怒鳴りつけ、怒りに任せてドアに突進するが、ガラスが目に入らないほど感情的になってしまい、中年太りの肉体がドアに正面衝突。
自動ドアが、途中で閉まらなくなってしまった。
ますます荒れ狂うオバハンは、壊れたドアなんかに心を配る余裕など皆無のプンプン状態。
大股の早足で、遠くで待っている旦那のところに行ってしまった。
残された係員は、お互いに顔を見合わせて呆然。
当方も、オバハンの余りの暴挙に呆れ果てて唖然。

全く自分に非があるのに、「今までは問題にならなかった」と言い募る神経は、さすがに「もはや世の中に怖いものがなくなったオバハン種族」の面目躍如だろう。
この後、ラウンジでこの夫婦に再会したが、何とこの二人、コンビニで買ってきた安物の弁当をパクついていた。
さして高価には見えない派手な服を身に纏った二人だったが、こんな客にでも最敬礼しなければならない空港の係員はストレスが溜まるだろう。

人間、腹が立ったり気に入らない事が起きた時、日頃は理性で抑えているその人の本性が現れる。
人の振り見て、我が振りなおせ。
感情を露わにすると、極めて見苦しい。