昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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妻が不在なので自活しています

念願の南仏旅行中で、妻がいない。
「この季節の南仏に行くのが生涯の夢だった」と打ち明けられたのが二カ月ほど前。
旅行社に当たったところ、絶好のツァーがあったらしい。
生涯の夢ったって、そんな事、何十年も一緒に生活してきたが、今迄一度も聞いた事がなかった。
さりとて、「駄目」と言うのも、今後に禍根を残すし、何よりも見えない報復が恐ろしい。
丁度入院中の義母を引き合いに、「お母さんの見舞いを優先した方が」と、それとなく翻意を促したが、肝心の義母が「行っといで」等と甘い事を言うものだから、糸の切れた凧のように吹っ飛んで行ってしまった。

妻がいない間の食事は、コンビニで調達。
些か味付けが塩辛いが、それなりに品揃えがあり、食い物ではさほど困る事はない。
洗濯や片づけものは、同居している次男の担当。
と言う事で、マァ10日間程度なら、何とか最低生活は維持できる。
しかし一番困ってしまうのが通勤だ。
往復で二時間近く電車に乗っている。
毎日の事だから、大変な肉体労働だ。
華の東京で職場に通い詰めるのは、貧乏サラリーマンにとっては人生の修行にも通じる。

実は今の家には、駅まで歩ける事を一番の理由に引っ越した。
駅までは900m、およそ10分で到着する。
しかしそんな大義名分は、とっくに捨て去った。
今では駅まで妻に送ってもらい、帰りは迎えに来てもらう。
妻は大変だろうが、こっちは全部織り込み済みなので、全く歩く気にならない。

妻がいない間は、やむを得ない。
行きは仕事用の体力を温存する必要があるので、時間を合わせてバスにのる。
帰りは、仕事でくたびれ果てているので、バスかタクシーを利用する。
しかし今日は、気分が良くて思い切って歩いてみた。
寒からず、暑からずの絶好の気候。
ゴルフ以外ではほとんど歩かない生活を送っているので、健康には良いはずだ。
しかも金もかからない。
良い事尽くめだが、ゴルフなら楽しいが、通勤だとヤル気が全く起きない。

これが田舎町なら、途中に知り合いがいたり、昔馴染みの店が合って、そこの経営者夫婦と話が弾んだりするのだろうが、住人の大半が東京に通勤する田舎者なので、お互いのコミュニケーションもない。
自分が如何に会社人間なのかがよく分かる。
妻がいないだけで、家では全く孤立した存在になってしまう。
妻以外には、語らう友もいない。
間もなく通勤不要の人生が待っているが、果たしてどうやって暇つぶしをするのだろう。
会社人間には、大変な試練が待っている。
むしろブログでの語らいが、「蜘蛛の糸」かもしれないナァ。