昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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夫婦って十人十色

妻が思い出したように、「あなたは結婚以来一度も、貯金通帳を見せろと言った事がない」「それ(だけはが付いていたような気がするが)は感心する」と切り出した。
一瞬、何を言いたいのか分からなかった。

我が家では、「夫婦は分業だ」が共通の認識になっている。
夫が外で働き、妻は内で働く。
両方が協力するから給料が稼げるのであって、片一方では安定的な収入確保とはならない。
拠って両方の労働の価値は全く一緒、「俺が稼いだ金」の認識は我が家にはない。

更に言えば、我が家の財政管理は妻の役目なので、当方は一体いくら貯金があるのか、どの銀行に預けているのか等は全く知らないし、第一関心すらなかった。
給料は基本的に全額妻が管理し、当方にはその一部が毎月一定金額のお裾分けとなる。
まるで、ガキの頃のお小遣いみたいなモノだ。
不足すると、「カアチャン、今月小遣い増やして」と泣きつかなければならないのが悔しいので、結構計画的に使っている。

但し大物を買う時は別。
哀れ、薄給の二乗生活者には、どんなに頑張っても逆立ちしても高価な品物購入は無理なので、最初から「カアチャン、あれ買いたい」と駄々を捏ねて、臨時で小遣い増額を勝ち取る。
こんな時にこそ、営業で顧客と厳しい価格交渉を繰り返した事が役立つ。
我が会社人生も無駄ではなかったと、感慨にふけってしまう。

そんな風だから、改めて「貯金通帳」と言われて、なるほど我が家にもそんな気の利いたものがあったのかと思い知った程度だ。
ただ当方の考えでは、貯金の管理は妻の分担なので、老後困らない程度を溜め込んでくれれば、何の文句もない。
いちいち、途中経過を確認したりする必要性は微塵も感じた事がない。

ついでに言えば、我が家は「いつも話題と笑いがある事」をモットーとしている。
当方が帰宅すると、妻からの速射砲報告攻撃に晒される。
妻側は、日常の些細な出来事でも、誰かに聞いて欲しいものらしい。
一方オヤジの方は、会社で起きた出来事など面白くもなんともないので、基本的に報告などしない。
拠って、家では自然と聞き役を仰せ付かる。
しかし一方的に聞くだけでは、両方ともつまらない。
話の途中でチャチャを入れたり、ギャグをかましたり、何とか笑いに結びつけなければならない。

妻は元来好奇心旺盛なので、興味のある話題についてはインターネットで更に詳細情報を集め、痴話話にも拘わらず、自分のプレゼンテーションの質を高める為に努力している。
単なる世間話も、このような双方の努力(?)によって、高度なディスカッションにまで昇華される(カナ????)。

妻がいくら高価な買い物をしていても、自己申告がない限り、当方は知る術がない。
不公平な気がしないでもないが、これもまた夫婦円満の一つのあり方だろう。
(妻の真意は不明だが、当方は手前勝手にそう理解している。)
夫婦は「百人十色」!(あれッ?九十人はどこに行った?)