昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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選挙だ、選挙だ!

いよいよ本日は、「待ちに待った」投票日。
「あなたの一票が日本の将来を決める」とか、「今回の選挙は重要な意味を持つ」とか、したり顔でテレビのコメンテーターが投票を呼び掛けていた。
しかしこの言葉、選挙のたびにいつも使われている。
記憶にも新しい前回の選挙では、「日本を変えるために、あなたの意思表示が大事」と投票を呼びかけられた。
その結果民主党が大勝、政権が民主党に交代。
世の中が変わるかと思われたが、実際には更に悪くなってしまった。
今回は、自民党の大勝が予想されている。
この三年間は、一体何だったのだろう。
「今後の世の中が、少しは良くなるための試練、雌伏期間だった」とでも言って慰めるしかないのだろうか?

今回の選挙は、諸党乱立。
主要な問題点として、消費税、原発問題、TPPが挙げられているが、どこの主張も似たり寄ったりだ。
妻は「今回は投票したい政党がないので、どうしよう」と悩んでいる。
僕は今回も晴れて棄権するので、そんな悩みはない。
恐らくは自民党が政権に復帰するだろうが、この政党は戦後独占的に政権を運営してきた。
その間はドンドン住みにくくなったので、お世辞にも政策が正しかったとは言えない。
野に下ったこの三年間で、自民党が劇的に変化したとも思えない。
とすれば今回の選挙が、日本の将来を決めてしまうほど重要とは思えない。

他人様に棄権することをお勧めはしないが、身内の妻には「誰に投票しても何も変わらないが、選ぶとすれば消去法、あれはダメ、これはダメの結果、これが比較的悪くないと思った政党にしたら」、敢えて言えば、「投票結果に期待しない事だ」とアドバイスしておいた。

僕の親父は、政治には関心が高かった。
常に選挙には出向いていたし、投票を棄権し続ける僕に対しては厳しく批判していた。
しかも投票する政党は、何と僕が最も忌み嫌う共産党
親父に言わせると、「共産党が一番真面なことを言っている」かららしい。
確かに共産党の主張は、消費税は減らすが、その分は大資本の内部留保を取り上げると、代替案が具体的だ。
「官僚叩き」や「身を切る改革」など、まるで無内容で、且つ碌な財源でもないものを持ち出すポピュリズム政党とは違う。
政党助成金企業献金も受け取らないなど、政策は首尾一貫している。

しかし共産党に関しては、僕の方にも一家言ある、
僕が指摘する共産党最大の問題点は、党内で自由な議論が許されない上意下達体質。
リーダーは絶対に間違いを犯さないし、その権威が絶対視されることだ。
親父が存命中は、宮本顕治日本共産党議長の権威が絶大で、輝ける指導者として崇め奉られていた。
しかし世界中で、社会主義共産主義で成功した国家は皆無。
これは社会主義共産主義が、実際には成立しない空理空論だからだ。
当時の我が家は世間とはまるで逆、親父の方が妙な理想主義者で、息子が世の中の酸いも甘みを噛みしめたような意見で、議論を戦わせていた。

因みに母親は大の共産党嫌い。
共産党員が選挙のたびに親父のところに投票依頼に来るのだが、それは決まって食事前で、そのままいつまでも居座って飲んだり食べたりをするのが気に入らなかったらしい。
小うるさい理屈は一切無関係で、日常の些細なふるまいから共産党を評価、「共産党は汚い」が口癖だった。

何にせよ今晩には、国民の意思が選挙結果と言う形で現れる。
僕の最大の関心は、東京18区で菅直人が落選するか否かだ。
憲政史上最悪総理大臣だった菅直人に、投票する人が未だに存在する。
僕には信じがたいことだが、これもまた民意なのだろう。
万一にも菅直人が当選でもしたら、僕は選挙そのものに更に絶望し、政治への期待を喪失するに違いない。