昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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謹賀新年の風物詩

新春、あけましておめでとうございます。

日本人は正月が好きだ。
縁担ぎで屠蘇を飲み、おせち料理を食べ、挨拶で「おめでとうございます」を連発する。
天気が快晴だと、「今年は良い年になる」と信じる。

しかし個人的には、正月なんてちっともおめでたくない。
「正月は冥土の旅の一里塚、めでたくもあり、めでたくもなし」
大体12月31日の大晦日と、1月1日では、たった一日しか経過していないのだから、年が明けたら劇的に事態が変わるなんてありえない。
また巷では昔から、「今年は蛇年だから云々」なんて講釈が溢れ返るが、血液型占いも星座占いも全く信じていない人間には、十二支で縁起を占う気が知れない。

というわけで、いつもと同じように目を覚まし、いつもと同じような一日が始まる。
違うのは、年を越した場所が妻の実家くらいか。
まもなく97歳になる義母の見舞いと看護を兼ねて、今年も遠路はるばるすっかり寂れ果てた地方都市まで赴いた。
仕事から一週間以上解放されている真っ只中なので、心も体も弛緩している。
緊張感がゼロで、いつもは人も嫌がる早起き鳥なのに、正月に限っては朝8時まで布団から離れない。
意を決してノソノソ起きても、そこからやることがない。
仕方なくテレビをつけると、年末年始は馬鹿番組のオンパレード。
どのチャンネルに変えても、見たような顔の芸人が大騒ぎをしているか、あるいはスポーツ番組が目白押し。

今回はオリンピックで活躍した選手たちが、これでもかとばかりにでてくる。
レスリングの吉田沙保里なんて、似合いもしない和服姿を見せ付けたり、見るからに下手糞な化粧顔が晒さしたりするので、もはや食傷気味。
テレビに向かって「ヨシダっ、もう勘弁してくれ!」と頼み込む。
ついでに言えば、このオネエマンは、腕自慢ではあるが、知性の方は中学生並みの部分があり、オリンピック金メダル獲得の直後のインタビューで「おとうさん、おかあさん」を連発していた。
僕が国民栄誉賞の選考委員だったら、この時点でヨシダ失格!
僕の知名度が低く、そんな重責に無関係だったのが、ヨシダにはラッキーだった。

日頃は知的レベル向上を目指して、血の滲むような研鑽努力を重ねている身には、どの正月番組も物足りないことこの上ない。
が、他にやることもないので、朝から暇に任せて、馬鹿のように大口を開けてテレビを見ている。
それにしても、1日の実業団駅伝、2日からの箱根駅伝は面白い。
実際はほとんど変化に乏しい画面だが、アナウンサーと解説者が名調子でランナーのエピソードを紹介するので退屈しない。
稀に順位が変わったりすると、大事件でも起きたかのように大騒ぎになり、その都度画面に釘付けになる。
駅伝は外国人には退屈極まりないスポーツだろうが、当方の退屈凌ぎにはもってこいだ。

そんなこんなで2013年だ。
また一つ年を取り、また体力が衰える。
何とか今年一年、生きながらえたい。
だんだん望みがささやかでいじましくなるのも、それだけ老人になった証拠だナァ。