昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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猛暑の夏の過ごし方

梅雨が明けたら、猛暑が襲ってきた。
それも半端ではない。
東京近郊のわが家の近所も、気温計は37度を超える日が続いている。
最近は誰とで会っても、最初の挨拶は「イヤァ、暑いッですね」が決まり文句になっている。
そして次のセリフも決まっている。
「昔はこんな暑さではなかった」
「こんな異常気象なんて、地球がおかしくなっていますね」
全員が夏の暑さだけでなく、地球が破滅するような不安に駆られている。
異常気象の所為で世も末みたいな気分の人が多いが、果たしてそうだろうか?

今年の夏は、確かに暑い。
しかし、過去にはもっと暑い夏があった。
僕は15年ほど前、気温41度の八王子カントリークラブでゴルフをやった事がある。
芝の照り返しがあるので、ゴルフ場の体感温度は間違いなく45度を超えていただろう。
ほんのちょっとした坂の上り下りで心臓がバクバクになり、「これは死ぬかもしれない」と喘ぎながらプレイした記憶がある。
6年ほど前に大阪に出張した時も、街中の気温計は40度表示で、道路を歩いている人たちは、まさに気息奄々、熱中症で倒れた人も多かった。
更に遡れば、最も血気盛んで元気一杯だった高校生の夏休みも、耐え難いほど暑かった。
おおよそ50年も前の経験を覚えているくらいだから、当時も異常な暑さが話題になっていた。
最近は何でもかんでも、温暖化の所為で地球がおかしくなっていると大騒ぎするが、本当の暑さの原因は我々の生活ぶりにあるような気がしてならない。

実はエアコンを始めとする家電製品の普及が、夏の暑さを加速しているに違いない。
僕は田舎の育ちなので、幼少の砌には、夏は窓を開けっ放しにして蚊帳を吊っていれば、団扇だけで充分に涼がとれた。
大学生になり下宿した時には、扇風機が必需品になった。
そして今では、エアコンなしでは全く眠りにつけない。
エアコンは、確かに室内は過ごしやすくなるが、熱交換の原理で、熱気を外部に放出している。
その分、外の気温が上がるのはやむを得ない。

ドンドン贅沢になり、ドンドン電気を使い、その結果多くの電化製品が放熱するのだから、世の中が暑くなるのは当たり前だ。
今や職場のビル、各家庭でエアコンが装備されていないところなどない。
逆に、エアコンなしでは生活できなくなっている。
人間は豊かな生活を送る為に、自然を破壊してきた。
便利な生活は、その分どこかに負担をかけているものだ。
猛暑は、エアコンがもたらした快適な生活の裏返し。
地球規模の環境悪化を心配するのなら、全員が一斉にエアコンの使用を止めたら、かなりの程度は改善されるはずだ。

先ず隗より始めよ!
破壊され続ける地球環境を守り、電力消費を抑える為に、今夏は我が家のエアコン使用を止めよう。
と思ったが、先だっての首の手術後の治療中で汗が大敵なので、今年の大英断は見送り!
天下国家の為の目標を、「来年(以降)の夏こそエアコンなしで過ごす!」事に切替えた。
尤も、生活の隅々までエアコンで冷やしている現代では、そんなの個人の高邁な理念など、単なる世迷い事にしかとられない。
家族からも大反対されるだろうから、実行される可能性はゼロ(かもしれないナァ)。

ならば、夏の暑さを嘆くのではなく、「昔から夏は暑い」と割り切って、ばんばんエアコンの世話になる方が、肉体的にも精神的にも良い。
今年に限って言えば、首の手術で当分の間はどうせゴルフはできない。
そんな欲求不満の言い訳には、「猛暑で命が心配だから」と、エアコンの効いた部屋に居る事がちょうどいい。