昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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ベストセラーを買いましょう

今までゴルフクラブは、新製品が出るたびに、かなりの数を買い込んだ。
「我が社は、飛距離と方向性、この矛盾した目標を一気に解決できるクラブが開発しました。」
と、そんな美辞麗句に、何度騙された事だろう。

クラブメーカーもプロ、とにかく、謳い文句、別名「騙しのテクニック」が素晴らしい。
「飛んで曲がらない」
「飛んで止まる」
「一番手飛ぶクラブ」

最近深夜放送のテレビショッピングでは、如何にもインチキ臭いプロゴルファーが、練習場にいる、これまた胡散臭い「素人」に試打させたところ、9番アイアンで170ヤード、スプーンで290ヤード飛ばすクラブが新発売されたと放送していた。
「そんなアホな」と思うが、それでも試してみたくなるのが見栄張りゴルファーの悲しい性。
今、ネットで掘り出し物を探しているがところだ。
尤もネットに安物が出回るのは、そのクラブが能書きほどの効果がない事の証明でもある。

試行錯誤を重ねた苦労人として言わせて貰えば、ゴルフクラブはベストセラーを買うのが一番。
無論、商品がベストセラーになったのは、素人連中が、それを使用している超有名プロの幻想に踊らされているケーズもなくはない。
やれタイガー・ウッズモデルとか、石川遼モデルとか、明らかにゴルファーの才能で良い結果が出ているのに、同じクラブを使えば自分も上手くなれると思い込む。
素人ゴルファーは、自意識が強く、且つ自分の実力を客観的には見る事が出来ない。

しかし、売れているクラブはそれなりに、多くの人に認められたものだ。
少なくとも、ベストセラーを使っていると、他人からは羨望の眼差しを浴びることが出来る。
それだけでも、充分に元が取れる。

ラーメンも、似たところがある。
人気があるラーメン店程美味い、若しくは美味く感じる。
行列ができている店は、美味い確率が高いものだ。

本もまた似ている。
ベストセラー作家の、ベストセラー小説は面白い。
面白いからベストセラーになるのだろうが、ベストセラーになったから面白い部分もあると思う。

自分がパイオニアになって、誰も知らないものや価値を発見するのも醍醐味だが、それは努力しなければ見つからないし、負担も大きい。
人が見つけたものを模倣するのは、満足感はないが、楽で外れが少ない。
僕も年の所為か、最近はベストセラーを追認する方を選んでいる。