昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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オンナが化粧する時

動物の世界では、メスを引付けるために、オスが美しく着飾っているケースが多い。
また未開地の原住民も、オトコは体中に色鮮やかな迷彩を施している。

しかし先進国の化粧品の場合、ほとんどの顧客が女に限定されている。
無論最近は男性用化粧品も充実しているようで、化粧する男もいるだろうが、顔中を塗りたくるようなのは圧倒的に少数派だ。
また化粧とは、文字通り化けて粧す(めかす)事なので、本来は陰でコソコソ施すのが常識。
しかし最近は、電車の中で大口を開けて化粧に熱中する新種オンナが増殖している。
公衆の面前で下着姿のままのようなマナー違反だが、奴らは「他人には迷惑をかけていないのだから、何が悪い」と思い込んでいる。
全く同情の頼がない馬鹿オンナたちが、他人の目も気にせず一心不乱に化けている様は、化粧に賭ける女性の執念の一端を垣間見るようで、見てはいけないものを見たような不愉快な思いに駆られる。

そんな化粧品で、大問題が発生している。
カネボウ化粧品の、皮膚に白斑まだらが発生する美白トラブルは、問題が深刻だ。
既に被害者は、カネボウ化粧品が確認しただけでも4千人を超え、実際に不安を訴えている人はその倍以上はいるようだ。
海外でも発生しているようだから大変な事態で、当事者の一番の関心は「被害がどこまで拡大するのか?」だろう。
カネボウ化粧品ブランドを信用して、化粧品を使用した被害者の怒りはさぞや大きいに違いない。
美しくなりたい、色白になりたいと、決して安くはないであろう化粧品を使って結果、肌がマダラらになったのでは浮かばれない。
イメージ商品なので、カネボウ化粧品の白斑トラブルは、ブランドそのものの信用を瓦解させる。
被害者への補償や、後遺症のケアなど考えると、当事者のカネボウ化粧品のダメージは計り知れないが、親会社の花王も他人事では済まない。
花王の社長自ら謝罪の記者会見を開き、収益への影響額を60億円と発表していたが、補償金額はまだ不明。
それよりも、なくした信用の方が大きい。

女性は、美しくなるためならカネも努力を惜しまない。
だから絶世の美女が使っていると宣伝されると、同じ製品で自分も美人になれると思い込む。
化粧品のコストは、実際の原材料費よりも、圧倒的に研究費や広告費の比率が高い。
昔、ちふれ化粧品が発売された時の最大の謳い文句は、一切宣伝をしないので、売値は100円。
要は、資生堂を始めとした大手化粧品の製造コストはそんなものと告発したような商品だったが、女性は、「そんな安い商品では美しくなれるはずがない」と思うらしく、決して成功したとは言えないはずだ。

僕は、そんなに無理をしてまで表面を飾る必要はないと思うのだが、家人は「お肌の手入れを怠ると、取り戻すのが大変なのよ」と強調する。
また、「やっと自分に合った化粧品を見つけた」とかの理由で、嬉々として高い化粧品を買い込んでいる。
如何なものかと批判的なまなざしを向けると、「アンタのゴルフクラブよりもマシよ」と抗議された。
成るほど、女性にとっての化粧品は、オトコどものクラブ選びに通じる。
商品のコスト構造も同じだ。
偉そうな事、言えたものじゃない。