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安倍総理大臣ソチオリンピック開会式出席へ

大半の先進国首脳が欠席する中で、日本国安倍晋三総理大臣はロシア行きを決めたらしい。

昔は、「平和の祭典オリンピックと政治は無関係であるべき」などの超ピンボケ主張もあったが、今のオリンピックは国威発揚の場所、手段でしかない。
ソチオリンピックに関しては、ロシア内部の反政府派がテロ攻撃を公言している。
一方のプーチン大統領は、必死にオリンピックの安全性を訴え、水も漏らさぬ厳戒態勢下で、何が何でもオリンピック開催にこぎつけようとする。
最早オリンピックを平和の祭典などと言うのは烏滸がましく、オリンピックは政治の祭典そのものだ。

そんなセレモニーなので、ロシアには面子がある。
アメリカ、イギリス、フランスの首脳が揃って欠席すれば、国際的には誠にカッコ悪い。
別段日本の安倍総理大臣が一人出席したところで、開会式の格が上がるとは思えないが、それでも一応は世間体を繕える。
侘しい開会式になるかもしれなかったが、プーチン安倍晋三を雛壇に据えて、世界相手に精一杯の見栄を切る積りだろう。

一方の安倍晋三にとっては、ロシアとの間では二進も三進もいかない北方領土問題を抱えているので、開会式に参加する事でプーチンに恩が売れるのなら安いものだ。
本来なら最大の盟友で、ともにロシアに圧力をかける存在のはずのアメリカは、安倍晋三靖国神社参拝に「失望した」とイチャモンをつけてきた。
この際、アメリカに対して少々の嫌がらせくらいはやっても罰は当たらない。
この件があったためか、プーチンは中国マスコミがインタビューで日本批判をしても、賛同しなかった。
またこの秋には、プーチン大統領の来日まで検討されているらしい。
国際社会に大きな影響を持つ指導者としては、こんなに分かり易い対応でいいのかと思うほどの単純さだ。

僕は、経済政策では安倍晋三に批判的だが、外交に関しては賛成している。
中国、韓国に対する頑なさは、過去の弱腰外交に比べ、はるかに日本の国益を守っていると思うからだ。
無論賛否両論で、国内外で安倍政権に対して、軍国主義への回帰とか、右翼政権とかの批判がある事は承知しているが、僕のように賛成している勢力も半分はいる。
そしてその僕は、ソチオリンピック開会式参加を表明した安倍晋三の対応を、今回もまた応援している。

アメリカが、大事な同盟国であることは異論を待たない。
しかし何事もそうだが、だからと言って何でもアメリカの言いなりになる必要はない。
アメリカが日本を支援するのは、それが自国の利益につながるからであって、同盟国日本の為なら水火も辞さないわけではない。
現にアメリカは、市場としての中国の魅力から、決して面と向かって中国を非難はしない。
だから日本も、国際社会で生き抜くためには、むしろロシアとも積極的に関わり合い、アメリカをヤキモキさせるほどの老獪さも要求される。
ヨーロッパ諸国などでは当たり前の処世術が、日本の場合は中国に媚を売るか、あるいはアメリカ一辺倒か、とにかく旗幟鮮明さが過ぎる。

安倍晋三ソチオリンピック開会式参列は、先進国に金魚の糞のようにぶら下がっていた今までの日本型外交とは一味違う。
これだけで、元KGBプーチンとの間に信頼関係が生まれるほど簡単ではないだろうが、外交で初めて日本の独自性が発揮されたような気分だ。