昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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「出る、出ない」の大問題

便秘薬のテレビコマーシャルは、女性を対象としているように見える。
男の便秘症など、絶対に少数派だ。
識者に言わせると、女性は胃腸の周辺に子宮があるので、便の流れが滞りがちになるらしい。(真偽のほどは不明だが)

出ない悩みは、他人にばれる事はないが、逆に出すぎると満天下に大恥をさらす。
ちょうどいい加減に出るのが一番だが、そんなに簡単な問題ではない。
出すことは、生きていく上で、食べることと同じレベルで重大な問題なのに、あまり大っぴらに話されることも無い。
研究者もいるはずだし、人類への貢献も大なのに、ノーベル賞受賞者もいない。
出すぎても出なくても、両方とも密かな悩みとして扱われる。

斯く言う僕は、モノ心ついて以降、下痢にはしょっちゅう痛い目にあっているが、便秘で悩んだ覚えがない。
昔から、「早飯、早グ○、芸のうち」の、優秀な実践者だった。

ところが最近では、便秘こそないものの、天才的だった「早グ○」が覚束ない。
一旦ヨイショと便器に座ると、なかなか立ち上がれなくなってきている。
昔の、「竹を割ったような」一気呵成さが影を潜めてきたので、自衛手段として朝刊を持ち込む。
その新聞を、ほぼ全部流し読みが終えた頃に、やっと本懐を遂げた思いで、ズボンを引き上げる癖がついてきた。

仕事をしている時は、それでも便所に居座る時間に限界があった。
外的締め付けで急がされていたが、今や仕事からは解放されたので、時間に追われる事はない。
また幸いにして、我が家はトイレが二つあるので、家人から急き立てられる事もない。
まさに、「出るまで待とう」と、徳川家康的な生き方を実践している。

唯一困るのは、旅先だ。
ホテルの部屋には、当たり前だがトイレは一つしかない。
ところが当方は、長年の悪癖の所為で、座ればすぐに用が終わるような体質から、悠然と本を読みながら時が熟するのを待つタイプへと、華麗なる変身を遂げている。
家と同じペースで事を構えていると、家人から厳しい叱責の声が飛ぶ。
こうなると、出やすいタイプへと、更なる進化が必要だ。

そうは言っても、人間が長年にわたって悩み続けた「出る、出ない」の問題に、そんな簡単な解決方法があるとも思えない。
便秘薬と下剤を使いこなしてバランスをとるような神業も、現実的には無理な相談だ。
結局は、繊維質なものをたくさん食べて、便通を良くする食事療法くらいしか思いつかない。
しかし旅行中で、しかも海外となると、これも簡単ではない。
しかもこのやり方では、即効性が無い。
「出る、出ない」問題は、結構深刻だ。

僕は予てから、ウォシュレットを開発したTOTOと、その関係者にはノーベル賞は無理でも、日本の文化勲章を与えるべきだと思ってきた。
ウォシュレットは、間違いなくそれほどの大発明だ。
「出る、出ない」問題を解決できれば、これは間違いなくノーベル賞に匹敵する。
大っぴらには語られないが、悩んでいる人は多い。
と言うことは、需要も大きい。
未来のノーベル賞を目指して、「どこの誰かは知らないが」、正義の味方、「出る、出ない」問題研究者の画期的発明を期待したい。