昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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選挙報道と今回選挙結果への所感

僕はかねがね、先走ったマスコミの結果予想には反対だった。
今回も、投票日の一週間前には、全てのマスコミで与党の圧勝が予想されていた。
実際にその通りになったのだから、マァ予想が正しかった事になるのだが、果たしてそんな予想をする必要があるのだろうか?
予想をする事は勝手だが、多くの紙面を使って発表すると、投票に何らかの影響が出るはずだ。
与党が有利と聞いて勝ち馬に乗ろうとする人もいるし、苦戦を伝えられた側に危機感が募り、引き締め効果が強まったりするから、有利不利が一方に偏る事はないのかもしれない。
しかし本来、投票のポイントは政策への賛否だろうから、余計な情報を与える事は不要のはずだ。

また、投票直後の当選確実報道にも違和感を禁じ得ない。
統計学なる学問がある。
学生時代にはゼミも開催されていたが、全く興味がなく、一度も受講しなかった。
だからその詳細は知らないが、おそらく無作為に選んだ対象のアンケートから、結果を予想するノウハウがあるのだろう。
実際に、当確予想もほとんどが当たっているので、かなり実践的な学問なのだろう。
しかし数時間で結果が判明するのに、慌てふためいて当落を予想する必要がどこにあるのだろうか?

それにしても、イイのかねぇ、こんなに偏ってしまって。
今回の選挙結果は、大方の予想通り、与党自民党公明党の圧勝で終わってしまった。
選挙結果ウォッチャーとしては、全く面白みがなく、開票後わずか一時間でテレビを消してしまったほどだ。
僕は自分では一度も投票した事がないくせに、選挙結果にだけは人一倍の興味を持っている。
今回の選挙で、与党が大勝した以上に無念残念だったのは、あの史上最悪首相だった菅直人が比例で復活してしまった事だ。
誰かに「×」を投票したら、その候補者の一票が相殺されるのなら、僕は間違いなく菅直人に「×」を投票する積りだ。

今回は、人気と風頼みの政党が、壊滅的なダメージを受けている。
変な党名で票を稼ごうとした「維新」だの「次世代」だの「生活」なんか、悉く議席数を減らしている。
「みんな」なんかは、党そのものが消滅してしまった。
その分、与党と共に、共産党が躍進した。
僕は共産主義には否定的なので、共産党議席を増やすのには、心穏やかではない。
しかし安倍晋三に対して、一番論理的な批判を続けているのは、間違いなく共産党だ。
日本共産党も選挙では長らく苦汁を舐める結果が続いたが、今回の選挙では、他に選択肢がなくなった、安倍政権に批判的な意見の持ち主の受け皿になったのだろう。

僕自身は共産党も嫌いだが、安倍晋三アベノミクスにも極めて批判的だ。
相変らず「大企業優先」と批判するアナクロ共産党の主張には辟易とするが、弱者切り捨てとの主張には理解できる部分もある。
だから共産党がもっと党勢を拡大する為には、是非とも党名を変更する事をお勧めする。
世界的に破綻している共産主義を捨てて、もっと現実的な主義主張を唱えれば、さらに多くの支持が得られるはずだ。
イタリアでは、共産党名を捨てて政権を担う存在となった例もある。
(尤も、政権を担当するまでの能力はなく、長続きはしなかったのは日本の民主党に通ずるものがあるが)

今回の選挙で、一強他弱が顕著になった。
弱体化した野党の再編も噂されるが、どうせ民主党の焼き直し程度だろう。
それなら、共産主義を捨てた共産党の方が、まだマシだ。
僕は、共産党の大変身を願っている。