昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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親子水入らずでゴルフ

昨年暮れ、妻も晴れて河川敷コースのメンバーになった。
息子は、最近すっかりゴルフにハマっているらしい。
そんな事から妻の発案で、息子が里帰りしてきたこの正月二日には、親子水入らずでゴルフを計画されていた。
元々誇大妄想癖がある息子は、ゴルフ馬鹿の誰もが通る、躁鬱病の(躁じゃなくて)騒状態のようだ。
帰宅後、「最近ゴルフが絶好調」で、「新調したドライバーが280ヤード飛ぶ」だの、「アプローチがビタビタヨ寄る、後はパターだけ」だの、大言壮語を繰り返している。

ところがお目出度い年の初めの元旦に、夫婦揃って体調を壊してギブアップ。
この日の為に新アイアンを買い込んでいた息子も、事情が事情だけに気持ち良く了解してくれたが、残念至極の様子で、せめて打ちっ放しだけでもと、ネットで正月からオープンしている練習場を探して出かけて行った。

翌二日に夫婦して体調が戻ると、妻が「明日(三日)にゴルフに行こう」と言い出した。
どうもゴルフがしたくても我慢している息子の姿が、いじらしくて仕方がなかったようだ。
母親は自分が腹を痛めた子供だけに、オトコ親に比べ愛情がキメ細かい。
一方オヤジの方は、ただでさえゴルフの調子が悪いのに、病み上がりが加わりすっかりヤル気を喪失している。
家長として、ここで逃げるのはみっともないが、ゴルフ青二才の息子に負けては沽券に係わる。
実は、病気で中止なら一石二鳥で問題解決と、半ばホッとしていたので、グズグズ返事を渋っていると、妻から「これは息子の為なのヨ!」と鋭く叱責されてしまった。
最後の望みの綱はコースから「残念ですが、明日は満員です」との返事だったが、祈り天に通じず、明るく「9時半のスタート、大丈夫ですヨ」。

三日は、快晴だが風が強い。
武者震い気味に気合満々の息子の第一打は、哀れなドフックで隣のコースへ。
シャンクに怯える当方は、何とか寄せで誤魔化しながらも、短いパターを外してボギー。
初めてのホームコースデビューの妻は、ドライバーはソコソコながら、二打目から苦戦、3パットのダブルパー。
そして期待の息子は、悪戦苦闘のトリプルで、新年親子水入らずゴルフのスタートとなった。

肝心の息子は、その後も全く調子が悪い。
「こんなはずでは」との思いと、意のままにならないショットの連発に、途中からかなり自信喪失気味になってきた。
結果は、強風にスタミナを奪われた妻は後半失速で、前回に比べスコアが10打ほど悪化。
息子は、「ここ暫く記憶にない」と落ち込むような不出来ゴルフ。
当方は、試行錯誤の成果で、アイアンの距離は往時の八割ほどしか出ないが、シャンクは影を潜めた。

「マァ、力を落とすな、ゴルフってこんなモンさ」と余裕綽々で二人を慰める当方に、「ナニ、上から目線でコメントしてんのヨッ」と、妻は口をとがらせていた。
しかし正直なところ、一年ぶりに見た息子のドライバーは、当った時の球筋や距離は当方を凌いでいる。
それが一回だけならマグレと割り切れるが、数回オーバードライブされると、背中にうすら寒さを感じてしまう。
聞けば、仕事の関係でゴルフが多く、年間60回はプレイしているとの事。
更に月に数回は、練習にも行くらしい。

ヤツは、今回買ったばかりのアイアンの馴染みも悪く、アプローチにも精彩を欠いていたが、このペースで回数をこなされると、来年は「またしても体調不良」を理由に、敵前逃亡しないといけないかもしれない。
今年は妻を伴って、と言うより妻に連れられてゴルフ場に通って練習しないと、大変マズイ事態になってしまう。
基本的、潜在的、将来的には、かなりの大ピィ~ンチ!!!!