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NHK「クローズアップ現代」ヤラセ事件

NHKの看板番組、「クローズアップ現代」のヤラセ事件が問題になっている。
昨日、その中間報告が出され、番組の中で女性キャスターが謝罪していた。

しかしその中間報告を見る限り、NHKの往生際は悪い。
ヤラセだった場合、NHKの会社としての責任は免れない。
しかし、ヤラセの演技指導まで受け、国会での証言も辞さないとする告発者に対して、NHKの中間報告での反証は極めて弱い。
ヤラセを告発した出演者と、NHK記者との間で主張に大きな隔たりがある」とは、何と当たり前の発表なのだろう。
「最終報告で全てを明らかにする」とは言っているが、それ自体が既にヤラセを自覚している事がバレバレなのだ。
最終報告までに時間稼ぎをして、何としても都合のいい言い訳を見つけようと足掻いているとしか思えない。

そもそも、この時取り上げられた出家詐欺の実態は、一体どうなっているのだろうか?
NHKとこの番組に百歩譲って、多重債務者問題に関して出家詐欺が看過できない状況なので、早急に警鐘を鳴らすべきタイミングと思っていたのなら、手段としては褒められたものではないが、ヤラセに至った動機は理解できない事もない。
しかしそのような緊迫感は、どうも伝わってこない。

既に様々な報道で、今回のNHK記者の取材の不可解さは指摘されている。
隠し撮りとされたスクープ映像も、その撮影現場にNHK記者もいたとも言われている。
要は、再現VTRのような撮影を、特ダネとして発表してしまったようだ。
記者の単なる功名心から、仕出かした事件のような気がする。
このNHK記者は、過去にも度々特ダネをモノにしてきたらしい。
しかし今回のやり方を見る限り、今までのスクープも疑ってかかった方が良い。
「三つ子の魂百まで」と言われるが、こんな杜撰な取材をする記者はインチキ野郎ではあっても、敏腕であるはずがない。

尤も、「NHKだから信頼できる」とか、「テレビで放映されたから間違いない」と思う方がおかしいとも言える。
極論すれば、テレビのヤラセは当たり前だからだ。
ありもしない事を、如何にも真実と放送するとすぐに大問題になる。
しかし例え事実であっても、テレビで放送される時点で、「伝え方」と称して、大なり小なりの「演出」が加味される。
カメラワークや、時間調整の為の放送フィルムのカット次第で、視聴者の印象は変わってしまうが、これは放送する側の自由裁量だ。
バックに流れる音楽、ナレーターの喋り方、コメンテーターの意見も、いくらでも恣意的な放送が出来る。
ヤラセにつながる要素は、そこらじゅうに転がっている。

NHK「クローズアップ現代」は、良識的な報道番組を装っていた。
しかしそれも一皮めくれば、実はこんな記者が集めてきたネタをベースに放送してきたものだ。
全部がインチキとは言わないが、それでも今回のヤラセが氷山の一角の可能性は捨てきれない。
やはり基本は、マスコミを信用してはいけない。
あくまで事の真偽を、自分で見極める努力をするしかない。