昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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ノイスヴァン・シュタイン城、ホーヘン・シュヴァンガウ城

土曜日のミュンヘンは晴れ。
この日は、今回の旅行の最大目的地、ノイスヴァン・シュタイン城を目指す。
朝5時半、ウェイクアップコールで目が覚める。
いつもより10分早く朝食、トイレもソコソコにミュンヘン駅7時53分発フュッセン行き電車に乗り込む。
立ち客もいる満席状況だが、幸いにも座ることが出来た。
二時間後の9時55分フュッセン駅到着。
予約済みの席は、10時15分必着でチケットセンターで受け取ることになっている。
乗客の大半はバス乗り場を目指すが、我々は時間がないので、タウシー利用。
到着したチケットセンターは、道路にまではみ出すほどの長蛇の列。
一瞬顔色をなくしたが、予約済みレーンはさほどの長さではない。
ちょうど10時15分に、午前中のノイスヴァン・シュタイン城と、午後からのホーヘン・シュヴァンガウ城のツァーチケットを入手できた。

この頃のフュッセンは小雨。
我々はオーディオツァーで、英語ツァー、ドイツ語ツァーに対して、これは多国籍軍の構成。
即ち中国人にほぼ占拠されたも同然で、開始前に並んでいても、無視して割り込んでくる。
大声で騒ぎ続け、お互いを写真で撮り捲くる。
どうしようもない連中と一緒になったのが、身の不運と諦めるしかない。
ところが、午前中のツァーが終わり、マリエン橋からの写真撮影を終えると、この中国人集団は、蜘蛛の子を散らすように消えていった。
彼らは、建造物の歴史的な意味合いに、興味があるわけではない。
ただ世界遺産で、誰もが憧れているノイスヴァン・シュタイン城に出かけたことだけが重要な足跡なのだ。
その証拠に、午後のホーヘン・シュヴァンガウ城のツァーに参加している中国人は激減している。
これだけの城を作ろうとした、バイエルン皇帝ルートヴィヒ二世の感性と異常さを見るのなら、むしろ彼が住んでいたこちらの城の方が興味をそそられるはずだ。
マァ、中国人らが消えてくれたお陰で、午後のツァーはゆっくりと鑑賞することができた。

午後には雨も上がり、快晴になった。
一年越しの悲願も達成し、満足でホテルにたどり着いた時に、またも事件が発生した。
妻が、列車にスマホを忘れたと言う。
早速ホテルから連絡を取ってもらうが、既に時間外で、駅の忘れ物コーナーは終了している。
ホテルのクラークも、「It's too difficult.」と、自信なさ気だ。
すぐに使用停止処理をしたので、海外でスマホを落としても実損は小さいだろう。
しかし住所録や、2千枚にも及ぶ写真はバックアップされていないらしい。

落ち込む妻に対して、「惜しいのは写真だけで、それは気の持ちようで片付く」と慰めるしかなかった。
昨年の旅行でもトラブルがあり、妻は、今回は緊張している積りだったようだが、やはり人間なのでウッカリすることだってある。
こんな時は、言葉を荒げても何の解決にもならない。
それが分かったのは、自分が成長した裏返しだろう。
少し遅すぎた感はあるが。