どこぞの県職員が、「同性愛は異常」と発言し、問題になった。
本人が慌てて、「酒を飲んでのツィート」と釈明していたが、県からの処分は避けられそうにない。
もう一人、同じ県の県議が、県議会で「同性愛は異常」とヤジを飛ばしたらしい。
こっちは、個人の思いを勝手にしゃべっただけなので、発言は撤回しないと意地を張っていた。
しかし衆寡敵せず、周囲からも諫められたらしく、最終的には発言を撤回して謝罪した。
最近では、ゲイを否定した発言に対しては、批判的な意見ばかりだ。
それだけゲイパワーが強くなっている証拠だろう。
海外でも、ゲイ問題は議論の的になる。
アメリカでは、大統領選挙の重要な論点になる。
しかし民主党候補がゲイに理解を示すのは、ゲイを支持層に取り込むことで、選挙を有利に戦おうとする思惑がある。
従来のゲイは日陰の存在だったが、今やマイノリティではあるがモノを言う集団となっているし、選挙の時には、無視できない勢力となっている。
実際に海外では、男同士が公園で公然とイチャツイテいたり、手をつないで散歩している光景は当たり前だ。
日本では海外ほど開けっぴろげではないが、それでもオカマタレントが数多く活躍している。
ちょっと気の利いた話ができるオカマなら、手っ取り早く有名タレントになりあがる時代だ。
しかし実はこの傾向は、ゲイに対する根強い差別意識の裏返しでもある。
彼らが注目されるのは、珍しいもの見たさであり、ゲイは醜悪だとの潜在的な思いを裏付けてくれているからだ。
その証拠に、むしろ常人離れした容貌魁偉なオカマや、破天荒なオカマほど持て囃され、お茶の間のスターに押し上げている傾向が強い。
ゲイたちが自分たちの人権を主張するのなら、このような表面的な人気を当てにしない方が良い。
マレーシアのマハティール元首相が、政敵アンワルを攻撃したのは「同性愛疑惑」だったし、彼はその罪で服役している。
僕は宗教的には何のしがらみもないし、難しい経典も知らない。
だから、同性しか好きになれないような人種がいても、それは個人の嗜好の問題であり、他人がとやかく言うべきではないし、そんな結婚も法的に認めればよいと思っている。
ただ、ゲイであることを売りにするような生き様には、ちょっと違和感を持つ。
ゲイを否定する人たちは、論理的にと言うよりも、生理的に嫌っていたり、あるいは宗教上の理由で認めることができないのだ。
ここはいくら話し合っても、双方が納得できる結論に達することはない。
しかし世間の大多数は、たとえ自分の周囲にゲイがいても、それが生活の支障になることはないので、ゲイを毛嫌いすることはなくなってきている。
恐らくは、ゲイの人権が完全に認められるまでに、そう多くの時間が必要ではないだろう。
ならば、色恋と手柄話は、秘めてこそ華。
ゲイでないことが売りにならないのと同じで、ゲイであることもまた、大騒ぎでカミングアウトする必要はないと思う。